スマホ時代の新ビジネス
携帯電話の主流が、折りたたみ型携帯電話に代表されるフィーチャーフォンからスマートフォンに変遷するに伴って、スマートフォン修理店というものがうまれました。画面サイズが大きいため落下による割れがよく起こりやすく、メーカーの保証を受けられないユーザーが修理サービスに殺到している背景があります。バッテリー交換などは人気のサービスでしょうし、メーカーのサポートサービスを時間的な都合で待っていられないという人にとっても、便利なお店のようです。
こうした時代背景をうけて修理専門店は次々に誕生しています。それほど大きなスペースがいらないため街中の小さなスペースに入居している場合も多いようです。新しいショッピングモールでは一テナントとして入居していることも多く、その需要の大きさを裏付けています。
今回のテーマはこうしたスマートフォン修理専門店のホームページ制作及び予約受付システムの構築についてです。どのように設計、構築すればよいのか、いくつかのポイントで整理してみましょう。
Point.1 修理依頼をネット受付
スマートフォン修理専門店の多くはホームページを持たず、また持っていたとしても予約受付の機能がない場合があります。スマートフォンの修理のために大きな時間を空けることができる人は限られていますし、受付対応の効率化の意味でもインターネットでの予約受付を行うべきだと思います。
前日までの事前予約はもちろん、当日でも空き状況を見ながら予約ができるようにしましょう。当日の混み具合は随時更新されるようにしておき、可能であれば社内の対応端末から簡単に最新状況を更新できるようにします。1クリックで選択するだけでホームページ上の表示や受付可能時間が変更されるようにしておくと便利です。メニューによって対応できる時間枠が異なる場合には、先にメニューを選択してもらってから時間枠選択に遷移するようにすれば対応できる場合が多いです。
予約受付の際は時間厳守の旨を掲載しておき、予約時間から一定時間経過した場合は自動キャンセルもしくは後回しになるルールにしておきます。当日の予約受付は予約無しで来店しているお客様との両立が求められますので、多少厳しめでも臨機応変に対応できる仕組みにしておくことが重要です。また、事前に情報を取得しておくと、来店してからの対応もスムーズになることが見込めます。故障の詳細はもちろん、機種や連絡先といった基本情報も取得するようにしておきましょう。
Point.2 マイページ機能で修理カルテを共有
修理を受け付けた後、社内用の資料として修理カルテを作成しているところは多いと思います。そのカルテかそのカルテの情報を編集したものを修理後の納品書として使用しているところも多いのではないでしょうか。
こうした修理カルテをホームページの会員専用ページにログインすることでいつでも確認できるようにしておきましょう。また、その修理カルテにコメントを追加することで、修理後の不具合や要望を送れるようにしておきます。こうすることで修理後のアフターフォローをスムーズに行うことができると共に、利用者の囲い込み効果が期待できます。再訪の場合に、過去の修理歴をスタッフが参照するのも素早くなる効果が期待できます。
また、本人の承諾はとるべきですが、修理実績としてホームページに積極的に掲載しましょう。同様の故障の人へのアピールにもなりますし、技術力をアピール手段として有効です。
Point.3 修理事例を積極掲載
スマートフォンの修理はケースバイケースのことが多く、どれぐらいの費用がかかるのか事前にわかりにくい面があります。こうした利用者の不安を払拭するために、過去の修理事例とかかった費用を積極的にホームページ上に掲載しましょう。
顔出しが求められる事例とは異なり、修理内容を掲載するだけですので情報を提供する利用者側の心理としても受け入れやすいと思います。何かしらの割引などのインセンティブをもうけることで、修理事例への掲載を承諾してもらえる率が高まります。サクラっぽさを払拭するために、手書きの文字を写真にとって、あわせて掲載するのも良いでしょう。
修理事例を通じて具体的な費用を掲載することができます。たくさんのパターンを用意すればするほど情報が充実していきますし、修理したい人は機種名や故障の種類で探す人が多いので、ロングテールのSEO対策としても非常に効果的です。継続的に取り組んでみてください。
市場勃興の後は淘汰の時代
スマートフォンに機種変更する人も増え、スマートフォンの需要自体は落ち着きつつあります。修理専門店の数も増え、これからは競争による淘汰がはじまるでしょう。こうした厳しい競争を生き残るためには絶え間ない業務革新とサービス向上が必須です。
インターネットによる集客を強化し、予約システムにより利便性と業務効率を高める。こうしたシステムを活用した競争力強化も是非検討してみてください。