留学生も、日本人入寮者も管理したい

大学近辺に点在する複数の学生寮を効率的に管理したいというご相談をいただいたのは、総合大学の担当課の方からでした。課で直接的に管理するのは留学生ということでしたが、寮には留学生以外も入寮しており、そうした留学生以外の学生入寮者も管理したいというご要望をお持ちでした。

留学生以外の入寮者の管理は管理会社に全面的に委託されており、管理会社が同じシステムをうまく使えるように統合する必要がありました。留学生寮管理に必要な機能、その他の学生入寮者に必要な機能を議論すると共に、システムを利用することが想定される様々な利害関係者の権限周りを整理しながらのプロジェクトがスタートしました。

留学生は大学が、その他の入寮者は管理会社が直接管理

まず、留学生を管理する機能としては、募集管理や申込み管理、入寮に際しての情報登録や長期不在情報の登録、退寮日登録等、現在の業務フローで必要とされる機能を実装していきました。また、RA(レジデントアシスタント)が入寮することもあったため、その報告書管理もあわせて行えるようになっています。

管理会社も同じシステムを使用できるようになっており、あらかじめ権限設定された寮の申し込みや関連データの閲覧が行えるように細かな権限管理を実装しています。また、管理会社としての業務報告も大学側に対して効率的に行えるよう、同システム上で業務報告書の提出も行えるようにしました。管理会社以外にも寮長という権限でもシステムにアクセスできる一方、寮によっては管理会社が寮長を兼務することもあるため、それぞれの権限で操作を行いやすいよう、ログインユーザーのスイッチ機能も便利機能として実装されています。

データの変更履歴はすべて保存されており、いつ、誰が、何を、どのように変更したのかを管理者は容易に追跡できるようになっています。細かな権限管理と、もしものときの監査機能の両輪で、共同運用という形態の安定性を高めることに成功しています。

年度更新、支払い管理にも対応

入寮中も、年度ごとに契約更新の有無を確認する必要があったため、その意思確認を入寮者マイページで求め、更新希望者に対しては審査のうえ、更新を認める、認めないの操作が行えるようになっています。もちろん、契約更新を希望しない場合には退寮という流れになるため、その場合には退寮日登録への導線を目立つ位置に表示する等し、漏れなく情報登録が行われるように配慮されています。

また、家賃の支払い状況を管理できるよう、支払い管理機能も組み込まれています。個別の入寮者ごとに更新操作が可能なのはもちろん、検索条件でフィルタをした上で、チェック操作で一括処理も行えるようにすることで、家賃の支払い管理の効率化も実現しています。

他の業務を圧迫しないためのダッシュボード

より業務効率が求められる中で、余るほどの人員を抱えている部課のほうが珍しいと思います。学生寮管理においてもその業務だけを行えばよいということはなく、他の様々な業務の合間に行う必要がありました。そこでおすすめしたのが「何に今対応すべきか」がすぐにわかるダッシュボード機能です。

管理者用画面のHOMEに、割当を待っている申込みや入金が遅れているものなど、システム内に存在するデータの中から、「管理者のアクションが必要なもの」を数字で表示。その数字がリンクになっており、リンクをクリックすることでそのまま対象者がフィルタされた状態で画面を開けるようにしました。こうすることで、管理者用画面に定期的にアクセスするだけでシステム全体の状況を簡単に把握でき、他の業務との効率的な共存が実現しています。

オーダーメードならではの細かい機能実装も

他にも、情報の一元管理を推進するために、入寮者に様々なフラグを設けて保存できるようになっています。検索抽出の際に便利なのはもちろん、将来的にそのフラグに連動して追加の項目を求めたり、CSVファイル出力時に特別な処理を加えたりといった展開が可能です。

システムリリース後も継続的に機能追加が行われており、新しい寮の開設を筆頭とした流動的な状況に対応し続けています。こうした変化にも柔軟かつ最小限の変更で対応していけるのもオーダーメードならではの良さを活かした展開と言えるでしょう。

こういったお悩みをお持ちであればご相談ください

入寮者の属性が多種多様で複雑だ

学生寮管理において、入寮する方の属性が単純であればシステムも非常に単純なもので管理できますし、究極、Excelでも管理できるかもしれません。ただ、留学生だけでもプログラムや派遣元、受け入れ先など、様々なパターンが想定されますし、そのそれぞれで割当のルールや、入寮に際しての条件が異なる場合にはシステム化が間違いなく最善の選択肢になります。

ルール化できる限り、それをシステム上で表現することは可能ですので、募集期ごとに憂鬱になりながらExcelと格闘されているのであればシステム化を検討されることをおすすめします。完全にシステムに委ねることもできますし、仮割当までをシステムに委ね、最終チェックと確定は人間が行うというかたちもできますので、現状の業務フローに即した導入が可能です。

入寮される方の属性に応じて、申し込み時に取得する情報を変化させるのもできるでしょう。また、入寮される方の属性に応じて、表示を出し分けたり、特定の機能の利用可否を制御したりといったことも柔軟に設計できます。

管理会社、協力会社と共同運用したい

複数の寮を運営されている場合等、管理会社との連携は不可欠になっているところも多いのではないでしょうか。留学生も含めて完全に委託できる場合には大学側で悩むことは何もありませんが、実際にはそうではないケースも多いと思います。留学生寮のすべてを一つの管理会社に委託している場合もあるでしょうし、一部だけを委託していたり、複数の管理会社に寮ごとに委託しているという場合もあると思います。

事例でご紹介したような留学生とそれ以外の入寮者でわけるかたちでの役割分担はもちろん、寮ごとに分担する、学生の属性にあわせて分担するといったことも可能です。管理会社に何を表示して、何を編集できるようにするかは細かく設定できますので、大学側の情報管理ポリシーに則った運用が可能です。もちろん、権限の範囲を超えての情報参照はできないようにすることで、管理会社が委託されていない寮の情報へのアクセスを制限することも可能です。

監査のために変更履歴は残したい

システムに情報を集約したときに起こりうる問題が、データ変更の責任の所在問題です。担当者が一人ですべてを担っているのであれば犯人探しをする必要もないので重要性はそこまで高くありませんが、複数人でシステムを運用したり、外部の管理会社スタッフがシステムを触ったりする場合には、データの変更履歴を残しておくべきです。

もちろん、日々積極的に使う機能ではありませんが、何かもし問題が発生した際に追跡できるというのはとても安心できます。過去に遡ってそのデータの変更履歴を追うことができるため、もし担当者が変わった後でも、どうしてそのデータがそうなっているかがわかりやすくなるというメリットもあります。使わないことにこしたことはない機能ではあるものの、インシデントの際にはこうした情報の有無が解決スピードを大きく左右します。あらかじめ組み込んでおくことのメリットが大きい機能の一つと言えます。


当社では、多様な利害関係者が利用し、複雑な権限管理が求められるシステム構築にも対応しています。ご相談はもちろん無料ですのでお気軽にお問い合わせください。

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