海との時間を楽しむ

夏はもちろんハイシーズン、そして冬でもこごえながら楽しむ人もいるのがサーフィンです。年がら年中、最高の波を求めて日本中を、そして世界中を旅する人も多いのではないでしょうか。毎日波に乗る人から夏だけの人まで、海を愛する気持ちは変わりません。

インターネットの登場により、サーフィンを愛する人同士がつながれるようになってきました。波乗りの合間にもスマートフォンを通じてコミュニケーションができるようになったことも一因かもしれません。共通の趣味の仲間とはコミュニケーションが盛んになるものです。

今回のテーマは、こうしたサーフィン愛好家のための情報ポータル・コミュニティサイトの管理システムについてです。どういった機能を実装し、どういったことに気を付けるべきか、いくつかのポイントで整理してみましょう。

Point.1 サーフポイントを掲載し、口コミ蓄積

サーファーにとって、どこのスポットに良い波があるのかがとても重要な情報です。そのサーフポイントの情報をサイト内に蓄積し、その場所に行った人の口コミを蓄積していけるようにシステムを構築しましょう。サーフポイントごとの評判や、最近評価が上昇しているスポットなどがすぐに見つけられるようになります。

自分だけの秘密の場所を残しておきたいという人からの情報提供は期待できませんが、住所やGPS情報、はたまたスマートフォンからピンポイント情報を送信することでサーフポイントの情報を登録できるようにします。

また、そこに行ったことのある人がそのサーフポイントに口コミを投稿することができるようにし、より客観的な情報になるようにします。複数の人が別のタイミングでの評価をすることで、季節や天気で変化するサーフポイントのリアルな姿が見えてくるというメリットもあります。口コミと一緒に、画像もアップできるようにすると、アップする側も、見る側もより楽しめるようになるかもしれません。

サーフポイントの口コミ投稿を制限するのであれば、その場所近辺にいるときにしか投稿できないようにすることも可能ですが、実際にユーザーが口コミを投稿するのは家に戻ってからや帰宅途中であることが多いと思いますので、そこまでの制限は不要かと思います。その代わり、「不適切な投稿を通報する」といった機能を設け、コミュニティ内で不正な投稿に対して自浄作用が働くようにして対応しましょう。

Point.2 近隣ユーザー表示機能

よく遊ぶ仲間と必ずいつも一緒にサーフィンに行くとは限りません。ただ、実は同じ日に近い場所で波に乗っていたということはよくあることです。こうしたニアミスを防ぎ仲間同士が出会えるように、近隣にいるユーザー表示機能をサイトに実装します。もちろん、一人になりたい気分のときもあるはずなので、機能のON/OFFはできるようにするほうがよいでしょう。

同一サービスを使っているユーザーであれば誰でも表示するのか、面識のあるユーザーだけを表示するかはサービスの運営方針によると思います。個人的には基本は全員表示で、面識のあるユーザーは違った色で表示されるというのが、つながりを生み出す側面と使い勝手が丁度良くバランスするところかと思います。サービスの利用者が増えれば増えるほど機能としての魅力度は高まります。そういった交流が苦手な人にはオフできる設定を提供するのも良いでしょう。

サーフィンを愛する者同士、交流が深まる部分もあると思います。適切な範囲内で出会いを演出するよう、サービスを設計しましょう。

Point.3 スマホファーストで設計

想定される利用シーンや、想定される対象ユーザーを考えると、スマートフォンありきで設計、デザインするべきです。通常はパソコンとスマートフォン両対応と言うと、パソコンがメインな雰囲気がありますが、このケースでは全く逆です。むしろパソコン版は無くても良いぐらいかもしれません。

スマートフォンありきで全体の機能や動線、デザインを検討し、スマートフォンでの使い勝手を徹底的に高めましょう。また、最近ではAppleWatchに代表されるようなスマートウォッチも普及してきました。こうしたスマートウォッチにもサービスとして対応するのも検討の価値はあると思います。

どんどんと広めたくなるサービスへ

特定の趣味を共有する人達に対するサービスは、何よりそのコミュニティ内で広まっていくかが成否を左右します。普通に便利なだけではなく、何か他の人に広めたくなるインパクトがあるものほど、支持を集めやすい傾向にあると言えます。

デザイン、機能、そして広告宣伝。インパクトの出し方の方向性は色々ありますが、ユーザーの心を揺さぶれるよう、しっかりと工夫してみてください。

開発スタッフのコメント
自然を相手にするものだからこそ、場所選びには他のどういった趣味よりも気を遣うのがサーフィンかもしれません。サーフィンポイントの情報をしっかりと集めることができれば、それだけで他にない貴重な情報価値になりえます。また、口コミ集積や、そこでのコミュニケーション創造など、いくつもの付加価値を積み上げていくことで、その後の事業展開にもつながっていくのだと思います。