先生と生徒をつなぐプラットフォーム

外国語の習得の必要性が叫ばれるようになってかなりの月日が経ちました。英語を筆頭に、老若男女問わず、語学学習に励む人達がたくさんいます。学ぶ場所も多岐にわたり、語学学校やスカイプを活用したオンライン型スクール、カフェでの対面学習など、予算やライフスタイルにあわせた学習方法が本当にたくさん存在しています。

コスト重視であればオンライン型のスクールが一番安上がりですが、遠隔ならではのもどかしさがどうしてもつきまといます。また、オンラインでの会話と、面と向かっての会話とは違うため、いざ実物の人間を目の前にすると緊張してしまう、という場合もあるようです。かといって語学学校でマンツーマンレッスンを受けるとそれだけでかなりの金額が必要になってしまいます。この二つのちょうど中間的な位置に、個人で活動している先生からレッスンを受ける家庭教師型のスタイルがあります。先生の当たり外れはあれど、近くのカフェなどで見かけることも多くなりました。

今回のテーマは、こうした外国語を個人で教えている先生と、そういった人達からレッスンを受けたいユーザーをマッチングするサイトのシステムです。どういったポイントに注意すれば双方にとってハッピーなプラットフォームを構築することができるのか整理してみましょう。

Point.1 地域・言語・学習場所など検索性を徹底追求

マッチングサイトで重要なのは、好みの先生を確実に探し当てられることです。地域や言語といった検索項目はもちろん、どこで主にレッスンを開いているかや開講しているスケジュールなど、複数の項目で検索を可能にします。検索項目は最小限のものだけ表示しておいて、あとで追加のフィルタを設定できるようにすると、画面幅の狭いスマートフォン等でも操作性を損なわずに済むのでおすすめです。

自分の好みの場所からの地図上へのプロット表示も可能にし、ユーザーの生活圏内で都合の良い先生を効率よく探すことができるようにします。こうした基本的な検索機能は必須と言えるでしょう。

同時に、誰を選んだらいいかわからないという状況にならないように配慮すべきです。特に都市部では供給も需要も高いことが予想されるため、先生をストレスなく選べるようになっていないと、探す側は途方にくれてしまいます。先生のバックグラウンドがわかる情報はもちろん、画像や動画等でその先生の人となりやスキルが伝わるようにすべきです。こうした情報発信に熱心な先生は教育へのモチベーションが高い場合も多いので、こうした先生が適切に拾い上げられるような仕組みを目指すべきです。

Point.2 マイページ機能でお気に入りの先生を簡単管理

サービスに登録しているユーザーに対してはマイページ機能を開放し、そこでお気に入りの先生を管理できるようにします。お気に入りの先生のレッスンスケジュールは一覧で表示され、自分の都合の良い時間にレッスンを組むことができます。週単位や月単位で一覧できるようになっていると閲覧性が高く良いでしょう。また、直前に空きがある、という場合にも、何かしらの通知機能を用意しておけば、「直前だけど時間あるから受けたい!」というケースに対応できます。お互いに空き時間は無駄な時間のため、こうしたスキマ時間の学習を支援できると効果的です。

語学学習は本来、できるだけ多くの話者と話すことで、話し方の違いや言い回しのバリエーションを学ぶべきです。マイページ機能を活用することで、複数の先生のレッスンを並行して管理することができ、あたかも大きな語学スクールのようなカリキュラムをユーザーが独自に設計できるようにします。様々な国のアクセントの違いを吸収しやすくなるため、複数の先生とのレッスンを管理しやすくするのは一つの特徴になり得ます。

Point.3 条件にあわせたスカウト機能やサポート提供

サイトを訪問したユーザーの中で、どの先生がいいか選べないという人もいます。そうした人のために、場所やレッスン内容などの条件を入力しておくと相手からオファーが届くようになるスカウト機能や、運営スタッフがお勧めの先生を提案するサポートを提供します。いわば受け身な先生探しです。

先生側には先生側のマイページを提供し、自分の活動範囲にあうリクエストがあった場合は通知されるようにします。また、生徒とのスケジュール管理機能も提供するなどして、先生・生徒の双方がストレス無くコミュニケーションできる環境を構築します。先生を探している人が必ずしも自分で探したいタイプではない場合も多いので、こうしたおまかせで利用できる機能を充実させておくことで、潜在利用者の取りこぼしを防ぐことができます。もちろん、相性が良くなかった場合には気軽に次のマッチングに移れるようにしておくことも重要でしょう。

個人と個人のマッチングをもっと気軽で効率的に

語学学校やオンラインでのレッスンに比べて、誰ともわからない個人で活動している先生と会うのは勇気がいるものです。先生によってルールも違えばスケジュールも違う。先生の善し悪しに関してはギャンブルのような一か八かの要素も大きいと思います。

サイト上に掲載する情報を充実させるのはもちろん、簡単に複数の先生をローテーションできたり、レッスン単位で新しい先生を試してみたりといったことができるようになれば、この状況は少しずつ改善されていくのかもしれません。

英語や中国語、フランス語など、語学を学びたい全ての人のためのプラットフォーム作りには他にもいくらでも実現可能な要素があります。先生・生徒双方の意見を聞きながら、永く愛されるプラットフォームに進化させていきましょう。

開発スタッフのコメント
プロフィール画像の設定機能、経歴を簡単に編集できる機能など、先生ページを充実させる方法はいくつもあります。また、先生側からのアピール連絡する機能をもうけることも一つかもしれません。お試し機能があっても二の足を踏んでしまうようなユーザーが多い場合には、先生側にオープンスクールのような機能を提供し、自由に入退出ができるグループレッスンをライブ形式で配信できるようにすることもお勧めです。