追い風が吹く業界

義務教育でのダンスの必修化の話題に伴い、子供向けにもサービスを展開するダンス教室の人気が急上昇しています。簡単なリズムの取り方を学ぶものから、本格的にダンサーを目指すコースまでその展開には幅広いものがあります。自前のスタジオを構えるところから、貸しスペースを中心に開催しているところまで運営形態は様々ですし、ダンス講師の経歴や教えるダンスのジャンルも多種多様です。

最初は珍しかったダンス教室も、今ではファミリー世代が多くいる地域を中心に競争が激しくなってきているようです。スタジオと音楽を鳴らすものさえあればすぐに始められる業態だけに、今後も激しい競争が続くと予想されます。場所も独自のスタジオを持っているものから、文化教室や公共の施設で行っているものまで、多様になってきました。

今回のテーマは、こうしたダンス教室やキッズ向けのスクールのホームページ制作や管理システムの構築についてです。どういったページを構築していけば効果の高いホームページにすることができるのか、いくつかのポイントで整理してみましょう。

Point.1 ポジショニングを明確に

まだキッズ向けのダンス教室が珍しい地域では、本当に素人の子からプロを目指しているような子まで、幅広いサービスを展開することがベストでしょう。地域内の需要を確実に確保していくという視点でどん欲にいってください。最低限の競合調査を定期的に行うのは必須でしょう。

もし地域内ですでにいくつか競合スタジオがある場合は、自分たちのポジショニングを明確にすることをお勧めします。ちょうど学習塾が、進学塾と補修塾にわかれているように、レベルの高さをアピールするのか、どんなに下手な子でも上手になるという底上げ力をアピールするのか、その選択によってスタジオのキャラクターが大きく変わってきます。また、昨今の英語学習需要の高まりをうけて、英語でダンスレッスン、のような切り口もありかもしれません。自分たちが提供できるもので何があるか、アイデア出しをしてみると良いでしょう。

スタジオ全体のキャラクターを決めてしまうことに抵抗があるのであれば、インストラクターごとに得意分野を明確にわけ、スタジオ内で子供たちのニーズにあわせて最適化できるようにしておきましょう。我が子にあう先生がいることがイメージできれば、保護者の不安も軽減されると思います。

Point.2 紹介プログラムの充実

子供の頃は特に、誰かがやっていると自分もやりたくなるものです。この自然発生的に拡がりうる可能性を、プロモーションで後押ししましょう。友達が友達を呼んでくる流れです。

子供たちにキャンペーンを説明しても意味がありませんので、保護者の人たちにキャンペーン内容を周知します。紹介で入った子がいたら月謝を双方割り引くといった対応でもいいでしょうし、スタジオで販売しているグッズをプレゼントしたり、割引券をプレゼントしたりするやり方も良いでしょう。

発表会などは、知り合いを呼びやすい仕組みにしておき、発表会からの体験会誘導という動線を設けるのも有効です。特典を設けるのもよいでしょうし、有料チケットを無料で配布したりするのも良いでしょう。

Point.3 スタッフブログで子供たちの表情を配信

管理システムにWordpressを採用することで、簡単にスタッフブログも併設することができます。そのブログでは、可能な限り活き活きとした子供たちの表情やレッスン風景を掲載していってください。

授業の受講を検討している保護者にとって、子供たちが楽しんでくれるかどうかが不安の種です。そうした不安を払拭するためにも毎日の様子を紹介してください。時折、どうした工夫やどうした取り組みを行っているかも紹介することで、ダンス教室に対する信頼度が高まると思います。

また、どういったことを取り組んでいるのかがわかれば、学習記録として、費用をだしている保護者の納得感醸成につながります。すべてが体系立てられているわけではないとは思いますが、少しずつでもステップアップしている実感を、本人にも保護者にも体感してもらうことが重要です。ちょっとだけやって退会ではもったいなさすぎます。納得して1年、2年と継続してもらえるようなバックアップ体制を整えましょう。

ブームに終わらない基盤を

当面の間は、ほうっておいても生徒が増える状況が続くと思います。いわばブームといえる状況なわけですが、この状況にあぐらをかいていては、いつか足下をすくわれてしまいます。この追い風の時にいかにして未来のための基盤を築いておけるかが勝負の分かれ目です。評判や実績は蓄積していくものです。こうした資産を増やしていけるよう、今からできる範囲での取り組みを開始してみてください。

開発スタッフのコメント
ダンス教室にはInstagramやFacebookのみといった運用のところも多く、スピーディーな情報発信には向いているものの、どうしても外部の人間には入りにくい雰囲気を出してしまっているところも多く存在しています。しっかりと情報がまとまったホームページはスタジオの狙うイメージを表現しやすいので、情報更新はInstagramがメインであったとしても、しっかりとしたものを作ることをおすすめします。