個人投資家の時代

株式市場を少しでも盛り上げようと官民一体となって様々な施策が行われてきました。タンスに眠った資金をいかに流動させるかでアイデアを絞っている訳ですが、税制の優遇など、多少は明るい材料もあるように感じます。

こうした株式投資を推奨する流れを受けて活況を呈することが予想されているのが、株式投資を学習するスクールです。学校形式からオンライン受講のものまで形態は様々ですが、株式市場の仕組みを理解し、運用収益をあげるためのノウハウを学びたい人達をターゲットとし、日夜争奪戦が繰り広げられています。一部では悪質なスクールもあるようなニュースを目にしますが、一方で堅実な投資教育を行うスクールもあり、まだまだ玉石混交といった状態でしょうか。

今回のテーマはこうした株式投資の学校のホームページ制作やその管理システムについてです。どういったことに気をつけて構築すべきか、いくつかのポイントで整理してみましょう。

Point.1 実績数字とリアリティを訴求

株式投資のスクールは授業料が高額なこともあり、どうしても怪しく思われがちです。「儲かります!」という謳い文句自体はどうしても詐欺商法と同じようなイメージを持たれてしまいがちですので、その中で「ここは本物だ」と思ってもらえるかが重要になります。メッセージ的には怪しいところも真っ当なところも似たようなマーケティングメッセージになるため、もう一段踏み込んだコンテンツの質で差異化する必要があります。

そこで肝になるのが、実績数字とリアリティ感です。実績数字は説明の余地もないと思いますが、講師や生徒がどういったパフォーマンスを実際にあげているかを直近の成績を基に算出して掲載します。誇れる実績があるときは数字を前面に押し出すべきですし、パフォーマンスがそこまで華々しくない場合は、教える能力や講師のプロフィールを前面に押し出してカバーします。

加えて、講義の様子は、実際の受講生の声やパフォーマンスなど、さらっと掲載するのではなくてしっかり掲載することでリアリティを高めましょう。名前と100文字程度のコメントではサクラかなと思われてしまう可能性もあります。可能であれば受講生の声ごとに1000文字以上でページにし、どういったことを思い受講に至り、受講した結果どうなったかが事細かくわかるようなインタビュー記事を掲載するようにしましょう。

Point.2 動画コンテンツも要所要所で活用

スクールビジネスの場合、実際の講義の様子を動画でちょい見せすることが効果をもつ場合があります。写真だけだとどうしてもライブ感に欠けるため、講義の様子を一部収録した動画を掲載し、実際の講義の様子が少しでも伝わるようにしましょう。

動画撮影の際は明るさ、だけは絶対に注意してください。出来上がった動画が全体的に暗いと印象まで暗くなります。後からの加工で明るくすることも可能ですが、最初のカメラのセッティングや開場の照明で調整できるのあればそちらで対応するほうが簡単です。動画撮影は機材の影響を非常に受けるため、しっかりとした環境を整えるにこしたことはありません。

講師の衣装や会場の雰囲気など、あくまで見られることを意識して撮影に臨むようにしてください。Youtubeの盛り上がりもあり、動画に対する期待値は非常に高くなっています。ちょっとした工夫や機材の導入で格段にレベルがあがることが多いので、そうしたものへの定期的な投資も検討してみてください。

Point.3 実際のサポート例も掲載

こうしたスクールは講義以外のサポートも売りになることがあると思います。こうしたサポートメニューを単純に箇条書きにするだけではなく、実際にどういったサポートが行われているかが分かるような実例掲載を行いましょう。

たとえばメールでの質疑応答であれば、実際にどんな質問があって、それに対して講師がどういった回答をしたかを掲載するようにします。あまりに個人情報がのっていたり、その時だけの話題がのっていたりする部分は見せなくてもいいですが、しっかりと返答をしていることが伝わるようにしてください。このようにサポートがしっかり手厚ければ、それだけで十分なアピールになると思います。これもリアリティ感を高めることにつながりますので、サポートをしっかりと行っているスクールは検討してみてください。

さらに、こうしたメールでのサポートに加えて、Zoom等を活用した個別サポートを行っているところもあると思います。そうしたサポートは利用者にとっては魅力的なので、実例の雰囲気が伝わるような紹介を掲載するようにしましょう。

総合力で満足度UPを

株式投資スクールの満足度は、その後のパフォーマンスによってある程度決められる部分がありますが、それだけというわけでもありません。サポートされている安心感や、同じ場所で学ぶ人達とのつながりなど、満足度というのは総合的に判断されるものだと思います。

スクールビジネスは最高のサービス業だという意識を持って、講義の質、サポートの質を高めていくことに集中してください。そしてその成果やプロセスを積極的にホームページ上で掲載することで、競合との差異化を行ってみてください。

開発スタッフのコメント
IT教育に続き、金融教育の必要性も叫ばれることが増えてきました。各証券会社が積極的に発信はしているものの、どうしても中立性がないため、投資スクールの存在意義も高まっていると言えます。オンラインのものも含めれば大小様々なスクルが乱立しているため、その中で際立つのは至難の業です。しっかりとした情報発信は大前提としつつも、サポート体制とその継続からくる実績作りを怠らないようにしてください。