独自求人サイト(システム)を構築して楽したい!

今回のテーマは自社独自の求人サイトを構築したいというもの。特定のエリアに特化したり、特定の業種に特化して人材紹介サービスを展開しているものの、そろそろシステム投資が必要だと感じている方も多いのではないでしょうか。

全国規模で展開するサービスほどの盛りだくさんの機能を求めなければ比較的低コストで実現できます。もちろん、取捨選択や工夫はいりますが、人力でなんとか乗り切るよりも圧倒的に投資対効果の良いビジネスモデルが構築できるのではないでしょうか。他の事業投資と同じく、システム投資も段階的に行うことができますので、ビジネス規模にあわせて少しずつ機能を増強していくというアプローチも検討の余地があります。

今まで求人票などの紙ベースで事業を行っているのであれば、システム化することで圧倒的に規模も質も高めることができます。また、汎用的なパッケージ品を利用しているのであれば、よりカスタマイズした自社独自のものにすることで利用者満足度を高めることができるでしょう。

利用するユーザーの利便性はもちろん、メンテナンスする自社社員の労働生産性にも寄与するかたちでシステムを構築できれば、新しい事業の柱として確実な成長が見込めるはずです。

Point.1 細かい条件で仕事サーチが可能

たくさん掲載された求人の中から希望のものを探すのは至難の業。勤務地や報酬、フリーワード検索はもちろん、業種、活かせる資格など、複数の軸で案件を絞り込むことができます。会員登録を行っていれば希望条件を保存することも可能。ちょっとした隙間時間に自分の好みの条件で素早く検索できます。

パソコンでの操作性とスマートフォンでの操作性を両立させることが難しい場合が多いのですが、あらかじめ両方での操作を想定して設計、構築することで、どういった経路、操作環境のユーザーでも満足してもらえるユーザーインターフェース(UI)を実装することはできます。

最近ではスマートフォンでの操作性を何より重視することも多いため、幅の狭い画面でいかに効率的な情報提示ができるかが重要になってきています。何を出し、何を出さないかの情報の取捨選択が、画面設計において重要と言えるでしょう。

Point.2 自動お知らせ機能でマッチング確率UP

希望の絞り込み条件を設定している会員には、条件に該当するお仕事が登録された際に自動でお知らせするメールサービスを用意。日々の忙しさの中でついつい受け身になりがちな人にも、仕事を見つける機会を提供します。

あまりに高頻度だとうるさすぎる、というケースに対応すべく、配信頻度を設定できるようにするのも有効でしょう。都度配信や1日に1回の配信、また、1週間に1回まとめて配信など、利用者が自分の好みに応じて選べるようにすることで、お知らせ機能自体をオフにしてしまう率を下げることが可能になります。

お知らせが配信できれば、そのお知らせと一緒に、運営会社側が伝えたいことも届けることができるので、積極的にお知らせ機能を活用してもらえるような仕組み、環境作りに取り組むべきでしょう。

Point.3 ストレスフリーの登録プロセスで登録者増

今までは手動で登録していた会員情報もWEBで簡単に登録することで社員を単純作業から解放することができます。最大限不正登録に注意しながらもわかりやすく、ステップ数も少ない登録プロセスを設計することで新規会員登録者数を増やします。登録の手間はいつの時代もユーザー登録の大敵なため、あの手この手の試行錯誤を繰り返すべき領域です。

入力を求める項目をできる限り減らすのが理想ではありますが、どうしても減らせない場合には視覚的に「多い・・」と感じさせない工夫をすると良いでしょう。入力の必要のないものは初期状態では隠しておいて、必要になったときだけ表示する等の対応を行うことで、登録プロセスの離脱率をさらに下げる効果が見込めます。

Point.4 スマホにもしっかり対応で取りこぼし無し

家に座って求人を探す時代から、移動中や休憩時間といった隙間時間で仕事を探す時代。スマホに対応し、パソコンと同様の検索性を担保することで普段はパソコンを使わない層の取りこぼしを防ぎます。すぐに電話をかけられるようにするなど、スマホ特有の機能も考慮することで、よりスピーディーに簡単に利用できる求人サイトに進化するでしょう。

オリジナルのスマホアプリを提供することも視野に入ってくるかもしれません。予算が潤沢であれば、最初からセットで開発することも良いかもしれません。

Point.5 応募時テストで初期選別が簡単

求人ごとに個別の設問を設定できる機能を実装します。単純な応募では情報が不足した中で初期選別を行わないといけませんが、応募時にあらかじめ設問への回答を得ることができるので選考プロセスがよりスムーズかつスピーディーになります。他にも応募プロセスを求人ごとに微調整することで求人の特性に応じた募集が可能になります。

こうした応募時テストの制御も簡単に設定できるようにしておけば、この求人ではテストあり、この求人ではテスト無しといった細かい制御が可能になります。職を探している人も多種多様ですが、人を募集している企業も多種多様です。できる限り柔軟にしておくことは、長期的なビジネスの可能性を拡げてくれます。

後発参入、小規模だからこそシステム武装を

全国展開するような大手が圧倒的シェアを占める一方で、特定のエリアやジャンルに特化した求人サイトが確固たる地位を築いていることも事実です。とはいえ資金力で劣るだけについついシステム投資が後回しになっているのもまた事実だと思います。

大規模ということはどうしてもシステムは汎用的にせざるを得ません。汎用的であることは時に効率性とは相容れないことを意味します。

後発参入だからこそ何を提供すれば良いかが明確に分かります。小規模・ニッチだからこそ、より特化した機能やサービスを提供できます。大企業にはできないシステム武装のかたちがそこにはあるのだと思います。

開発スタッフのコメント
求人サイトであれば、月額課金型のASPサービスも利用できるため、リスクを最小限にしたい、という方はそちらをお勧めします。ただ、申し込みフォーム一つとっても、その改善度合いだけで大きく転換率に影響しますので、しっかりと取り組みたい方や、ノウハウには自信がある方には独自構築も選択肢に入れることをお勧めしています。よくある機能はベンチマークとなる競合を真似た上で、力を入れる部分には投資することでメリハリをつければ、そこまで大きくない金額で独自システムが実現できます。