有事に備えたい

大学として公認している学生団体の管理、各種活動申請の受付および管理を行いたいというご相談をうけてスタートしたのが本プロジェクト。紙ありきの仕組みが色濃く残る現在のやり方では、何か有事の際の情報検索性が著しく低く、また、情報が更新されることもないために正確性にも問題があるために改善したい、というご要望でした。開発期間も予算も限られる中で、現状の紙ありきの仕組みと共存するようなシステムの構想を進め、何がどう変わるかを明確にしたご提案を差し上げたところ、これでならと快諾いただき、プロジェクトがスタートしました。

既存の仕組みの有効活用

既に大学として共通IDによるシングルサインオンの仕組みが存在したため、その仕組みに沿って開発することで認証部分の工数を大きく削減しました。このように既存の枠組みに柔軟に統合していけるのも私たちの強みの一つです。また、どうしても撤廃できない申請フローについては、部分的なシステム化で対応するなど、実務に沿って何ができて何ができないかを整理しながら進めていきました。効率だけの観点からはすべてがシステム上で実現できるのが理想ではありますが、対面でのコミュニケーションを残したいというご要望をふまえた最適解を実現できたと思います。

変更や削除もしっかり記録

大学として公認している以上、学生団体の活動にはリスク管理が必要です。学生による操作の履歴を残すのはもちろん、削除操作にしても何を消したかまでのレベルで記録するようにしました。この機能が活用されることがないのが理想ではありますが、有事の際の証拠隠滅に対しても非常に強い仕組みとなっています。

また、メールやショートメッセージでの連絡機能も実装することで、長期休暇前等の注意喚起も簡単に行えるようになっています。メールソフトによる一斉送信でありがちな操作ミスによる情報流出のリスクも無くなるため、現場担当者の事務的負担のみならず、精神的負担も低減することに成功しました。

継続的な機能追加

システムとして稼働して以降、構築当初は紙ありきだったフローも見直しが進められていきました。学内での調整が完了したものから順次機能追加というかたちでシステム化され、着実に業務効率が高まっていると評価いただいています。

こういったお悩みをお持ちであればご相談ください

団体、組織、グループを管理したい

学生団体に限らずとも、趣味のサークルや地域の支部等、様々な規模、種別の組織を管理したいと思われている方も多いと思います。そこまで厳格に管理する必要がなければ、本部となる事務局がエクセルで管理するだけで事足りるのかもしれませんが、団体数が多かったり、変更頻度が多くなると、事務作業量が急激に膨れ上がり、情報管理が破綻してしまうことも珍しくありません。また、そうした情報をホームページ等で公開している場合には、管理している情報との連動が課題になります。エクセルからの転記は骨の折れる作業ですし、ミスが起こりがちです。

こうしたことを未然に防止するには、一つのシステム上で情報を一元管理するのがベストです。加えて、情報の更新や付随する申請もシステムに統合することができれば、本部である事務局の負担は激減します。また、情報の更新頻度が高まり、常に正確な情報を参照できるというメリットもあります。操作履歴を残すようにすれば、どういった情報を追加したのか、削除したのかも把握できるようになるため、修正の有無が重要な場面で役立つでしょう。

情報を常に更新してもらうためには、周知の徹底や時には厳しい指導が必要な場合もあります。ただ、そういった業務負担を考慮しても、手作業でのエクセルやメール、電話といった人力でのフォローアップに比べると業務効率改善の効果は著しいものがあります。さらに踏み込むと、集めた情報を基に、ホームページ等で公開している情報を自動的に連動して差し替えるといったことも可能です。こうした発展応用性があることも、システム化によるメリットの一つと言えるでしょう。エクセル管理で十分とあきらめるのはもったいなさすぎますので、システムを活用した一元管理の可能性を是非検討してみてください。

名簿管理を行いたい

どのような団体、組織にも、名簿というものがつきものです。名前だけを管理しているところから、住所や電話番号といった細かい情報まで管理しているところもあるでしょう。そうした名簿管理を行うにも、システム化を行うことで高い効果が見込める場合があります。

名簿として登録される情報は個人情報に直結するものが多いため、セキュリティの担保は絶対条件にはなりますが、活きた名簿をメンテナンスしていけるメリットは多くあります。また、エクセルファイルのように、コピーによる持ち出しが非常に容易なデータに比べ、利用者の立場にあわせて閲覧情報を制限できるシステムは、人的な情報流出のリスクを低減できるメリットもあります。さらに、名簿のメンテナンス自体を本人に委ねる機能を準備すれば、更新管理の手間を事務局側が負担する必要もなくなります。常に最新の情報が集まるようにだけ気を配っておけば、鮮度の高い名簿が自動的に出来上がる仕組みを構築することもできるでしょう。

その他にも、検索の容易さや、集計、メール等の連絡機能との統合等、システム化して名簿を管理することで可能になる様々なメリットがあります。データはシステム内にあるため、必要に応じてデータをエクスポートできるのも、既存の枠組みとの連携を考えると有用です。エクセルに依存した運用フローに辟易されているのであれば、名簿管理をシステム上で行ってしまうことを検討されても良いかもしれません。

緩やかに紙を廃止したい

ますます多くのことがオンライン上で完結するようになり、また、ますます多くの郵便物がPDFで代替されるようになってきていますが、紙を根絶するまでには至っていないところも多いと思います。参照の容易さ、複製の容易さなど、紙が持つ魅力は否定はしませんが、保管にスペースをとってしまうことや承認フローに時間がかかる点など、紙特有の問題は避けては通れません。

システム化を行うことで、そういった紙をゼロにすることができるのが理想ですが、一網打尽が難しいのも大人の事情だと思います。ここは廃止し、ここは継続、ここについてはハイブリッドで両方可といった段階的な対応ももちろん可能です。紙を廃止できないものについてはPDFとして出力する機能を残して対応するという中間的な対応も可能です。

仕組みを変えていくのは非常にエネルギーの必要な作業です。そのために最適なアプローチというのは必ず存在するはずですので、そこに寄り添えるようなシステムが最も有効だと考えています。段階的な導入や展開を計画しやすいのも、システム化の良さであると言えます。


当社では開発期間が限られた案件はもちろん、既存のシステムや仕組みを活用する必要がある案件も得意です。ご相談はもちろん無料ですのでお気軽にお問い合わせください。

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