静的サイトのフォーム需要の高まり
WordPressが高いシェアを保ち続ける一方で、HUGOやJekyllに代表される静的サイトジェネレーター(SSG)と呼ばれるツールの人気が高まってきています。そうした静的サイトジェネレーターは従来の動的にコンテンツを生成するものに比べてパフォーマンス面で有利なことが多く、Cloudflare PagesやGihutb Pages、Netlify、Renderといったホスティングサービスの対応も追い風に採用例が増えてきています。
一方、こうした静的サイトジェネレーターでは、問い合わせフォームのような、ユーザーからの入力に対してメール発信を行うといったことは基本的にはできません。海外発のサービスを筆頭に、そうした静的サイトジェネレーターの弱みをカバーするためのフォームサービスが存在していますが、費用と機能のバランスが悪かったり、欲しい機能が無かったりといったことで、採用に踏み切れないことが多くありました。こうした中、国産フォームサービスとして、日本の商慣習に合致した多機能なフォームサービスを開発するプロジェクトがスタートしました。
自動応答を筆頭に、豊富な機能
機能の充実度だけで見れば、既存のフォームサービスも非常に多機能なものも多く、高度な連携が可能になるものもありました。ただ、そうした機能はかなりの費用を支払わないと使えないことが多く、小規模な導入ケースではニーズにマッチしません。また、プランに応じて作成できるフォーム数が少ないことも多く、一つ一つの想定送信数は少ないものの、多くのフォームを準備する必要があるようなケースで割高になる問題もありました。
新たに開発するフォームサービスでは、こうした「多フォーム少送信」のユーザーをメインターゲットにすえ、プランによる機能の出し惜しみをやめることを決定。実際に、フォーム送信後の転送先URL設定や、自動応答メールの送信など、既存のフォームサービスでは有料プラン、それも上位プランでないと利用できないような機能も、フリープランから利用できるようにしています。同時に、プランごとの機能に差を設けることをせず、シンプルでわかりやすく、必要な送信数に応じて料金が変わるという、公平感の高い課金モデルを実現しています。
プライバシーに徹底配慮
フォームサービスはその性質上、いわゆる個人情報を含む内容を受け止めることになります。例えば単純な問い合わせフォームであっても、氏名やメールアドレスは当然のように入力されるでしょうし、資料請求フォームであれば、住所や電話番号の入力も想定されます。こうした情報をいかに危険にさらさないかを突き詰めた結果、一切の情報をサービスやそのサーバー上に残さないという方針を採用しました。
既存のフォームサービスはデータの出力機能といった付加機能のために、フォームで送信された内容を記録することが主流ですが、その機能のために、常に漏洩のリスクや悪用のリスクと隣合わせです。フォームサービスを導入することで余計な手間は省きたいが、余計なリスクは背負いたくない、というニーズに対して寄り添う立ち位置をとっています。
素早い改善フローを継続
フォームサービスの基本機能が完成し一般公開された後も、積極的に改善が行われています。細かい部分の改善を高頻度に行うことで、サービス自体の価値向上につながっています。システム負荷が高まった際に処理能力を向上するためのスケールアップ/スケールアウトも構築当初より考慮されており、サービスへの投資を段階的に行えるように配慮されています。
また、インターネット上のサービスは作って終わりではなく、ニーズにあわせた機能追加はもちろん、セキュリティ確保のための脆弱性対応など継続的なメンテナンスも重要になってきます。こうした作業を行いやすくするように、CI(Continuous Integration=継続的インテグレーション)に代表されるような体制を構築しておくことで、中長期的な安定運用につなげています。
こういったお悩みをお持ちであればご相談ください
新しいサービスを素早く立ち上げたい
インターネット上のサービスは次々にうまれています。ほんの1ヶ月の差が、サービスの成否を左右することも珍しくありません。こうした環境下で勝負を決するのは、サービスコンセプトとスピード感ではないでしょうか。同じようなアイデアは複数の人が思いついていると言われるため、それをいかに早く形にできるかが問われていると言えるかもしれません。極論では完成度よりも最小限の動作をするプロトタイプをいかに市場に早く出せるかが重要という考え方も支持されています。
ただ、サービスを立ち上げる人員が豊富に準備できる会社であれば問題にはなりませんが、稼働時間を多くとれる人員を確保するのは簡単なことではありません。まして、新規採用を行ってから、となると、時間もお金もかかってしまいます。その間に競合が登場したり、トレンドが変わってしまったりしては元も子もありません。
こうした状況であれば、自社でのサービス開発経験のある外部の開発会社をチームに招き入れるというのも一つの選択肢です。もちろん、スピード感を持ったパートナー企業を見つけるのは簡単なことではありませんが、自社以外のリソースにも目を向けることで広がる可能性もあります。全体を委託するべきか、一部だけを委託するべきか等、ケースにあわせて検討してみてください。
Stripeと連携して課金・サブスクリプションを行いたい
決済プラットフォームとしてますます存在感を増しているStripe(ストライプ)。そのStripeを使って、単発の決済の仕組みや、サブスクリプションによる継続課金の仕組みを非常に効率的に実現できるようになりました。Stripeに限らず、決済サービスがAPIのかたちで、システムと連携する仕組みを整えることは一般的になりつつあり、こうした仕組みの利用率はどんどんと高まっています。
Stripeのルールや癖を理解してしまえば、非常にスピーディーに決済の仕組みを導入することができます。自前の決済画面を設けることも可能ですし、決済画面ごとStripeに委ね、その結果だけを受け取るような仕組みにすることも可能です。通常のユースケースでは、困ることはないと思えるほど多機能かつ柔軟な仕組みが用意されています。さらに、決済情報という非常にセンシティブかつ攻撃対象になりがちな情報を自システム内に保持する必要がなくなるため、情報管理上のメリットも大きいものがあります。
指定の決済プラットフォームを使う必要があるなどの諸事情がある場合は対象外ですが、特に指定の決済プラットフォームがなく、Stripeの決済手数料や入金サイクルに問題がないのであれば、有力な選択肢の一つとしてお勧めすることができます。もし、非常に手間のかかる運用方法で課金やそれに付随するサポートを行っているのであれば、Stripeを筆頭とした決済プラットフォームサービスを活用した仕組みを構築し、運用効率を向上させることを検討してみてください。
当社では、独自サービスの開発を、パートナー企業として支援することが可能です。ご相談はもちろん無料ですのでお気軽にお問い合わせください。