ディーラー以外という選択肢

インターネットが普及する以前は、車の修理というとディーラーに任せるか、近所の修理屋に持ち込むかの二択でした。今でもこの二つの選択肢は非常に有力であることに変わりはないものの、評判や価格をインターネットで調べ、少々の距離であれば自分で見つけた業者に持ち込むことも増えてきました。特殊な技術を必要とする修理であれば、県をまたぐことも珍しくありません。

大金をはたいて購入した自動車、さらにお気に入りであれば少々の手間も厭わないのが人情です。こういった直請け仕事の比率を少しでも高められるかどうかが収益性を左右するのではないでしょうか。また、個人客からは口コミも期待できるため、仕事が仕事をどんどんと呼んでくる効果も期待できます。思った以上に、直請けに乗り出す環境は整っていると言えます。

今回はこうした自動車修理・板金・塗装業のホームページ制作について考えてみたいと思います。地元に愛されつつも、より広い範囲から集客するためにどうすれば良いのか、いくつかのポイントで整理してみましょう。

Point.1 施工事例はひたすら充実を

人は自分と同じ車種の施工事例が掲載されていると、ぐっと安心します。さらに修理内容も同じであれば、「ここに任せれば安心だ」という気持ちになってもらうことができます。もし、既に施工事例の蓄積があるのであれば、よほどの事情がない限り全て掲載しましょう。珍しい車に乗っている人であればあるほど、施工経験があることが強烈なアピールになります。

「これは本当に小さな修理だったし・・・」と遠慮することはありません。たとえそれが修理代金にして数千円のものだったとしても、掲載することに意味があります。そんな小粒の仕事が増えても困ると思われるかもしれませんが、それを入り口にして違う修理もセットで提案できるかもしれませんし、何よりまずは利用してもらえることに意義があります。最初の間口を拡げ不安感を払拭するためにも、施工事例写真はたくさん掲載するようにしてください。写真やモデル名はもちろん、修理内容やその対応金額など、掲載できるだけたくさんの情報を掲載する方が良いでしょう。

Point.2 電話応対にしっかり投資

修理を依頼するときに問い合わせフォームで内容を送るよりも電話をする人が多いと思います。昨今のスマートフォンの普及もその傾向に拍車をかけているように感じます。電話応対を常にできる事務員が常駐している場合はあまり問題になりませんが、事務員がおらず、全員が作業中の時があるなどの場合は、電話応対がおろそかになりがちです。

電話がつながらないことはそのまま見込み客を失うことにつながります。携帯電話への転送等、絶対にでられるように検討することも一つですが、それでも出られない電話がある場合は電話代行サービスの利用も検討してみてください。事務員を雇わずとも月額1万円ほどで丁寧な初期対応をしてもらえます。車種や修理内容を聞き取ってもらい、後はこちらから折り返すかたちにすれば見込み客をみすみす逃すこともなくなるでしょう。

もちろん、最近はヘッドセットの性能も向上しているため、作業をしながらそのまま通話して対応する、ということでも問題ありません。ただ、どうしても忙しいときや、焦っているときは対応が雑になりがちなため、見込み客を失ったり、悪いレビューにつながったりしてしまいます。電話は見込み客を顧客に変えるとてもとても大きなチャンスですので、逃さない体制を整えてください。

Point.3 修理・トラブルのコンテンツ充実を

GoogleやYahoo!などの検索エンジンで自動車修理関連のキーワードで検索すると、それはもう競合がひしめく激戦区です。こうした誰もが思いつくキーワードで戦うのは得策ではありません。こういったキーワードもしっかりとSEO対策すると同時に、自動車の修理やトラブルに役立つコンテンツや、自社のこだわりが伝わるコンテンツを、たとえ1ページ2ページでも準備しましょう。

塗装にしてもコーティングにしても、何かしらのこだわりがあると思います。「どうやって修理しようか」「どうすればいいんだろうか」といった不安を抱えている見込み客に対して見つけてもらえるようなコンテンツを作成し、掲載していくことは長期的にもとても重要です。地味で面倒に思えることこそ、競合店も手をつけない領域なので、チャンスと言えます。

内容を定期的に更新するのも忘れないようにしてください。もう取り扱っていない商品がずっと掲載されていたり、情報がそもそも何年も前となると信頼感が下がってしまいます。情報の鮮度にも気をつけるようにしてください。

攻めのホームページ制作へ

インターネットを活用することが当たり前になり、どこの自動車修理工場もそれなりにきれいで充実したホームページを用意しています。せっかく新規制作やリニューアルするのであれば、横並びレベルでとどまってはお金の無駄です。どこかの業者を参考にするのは重要ですが、そのレベルにとどまらない一歩先、二歩先のレベルを目指してください。

しっかりと作り込んだホームページはずっと働き続けてくれる優秀な資産になります。作業に追われることが多い職場だからこそ、営業力のあるホームページを構築しましょう。

開発スタッフのコメント
高級車であればあるほど、しっかりとしたところで修理したいと思うものです。もちろん、ディーラーも選択肢にあがりますが、より技術力が高かったり、より高度なサービスメニューがある場合には、外部の業者に持ち込まれることも珍しくありません。こうした状況下では、インターネットでしっかりと見つけてもらい、技術力をアピールできたところが大半の需要を総取りしてしまうことが多くあります。総取りする側になれるよう、ホームページへの取り組み方を見直してみてください。