アプリ経済圏の登場
数年前まではまだまだ未開の地だったアプリビジネスも、スマートフォンの爆発的普及に伴って、一気に大きなビジネスへと成長しました。一つのアプリが成功すればそれだけで上場までいってしまうほど、大きなチャンスを秘めています。
同時に、たくさんのアプリが乱立する時代は競争激化の時代と言えます。まず見つけてもらうことが大変であり、アプリをよくしていく工夫に加えて、アプリをアピールする努力も惜しむわけにはいかないようです。アプリの継続的なアップデートも大変です。全体のレベルが向上する中で、今後も競争はどんどんと激しくなっていくことが予想されます。海外のアプリの日本語化事例も多く、世界中のアプリとの競争になってきています。
今回のテーマはこうしたスマートフォンアプリのホームページ制作についてです。どのようなページを構築すればアプリの魅力をしっかりとアピールすることができるのか、いくつかのポイントで整理してみましょう。
Point.1 エミュレーターで疑似体験
アプリの紹介は一般的にはアプリのスクリーンショットを掲載したり、使っている様子を動画で紹介することが多いと思います。さらに一歩進んだ運用にするのであれば、ブラウザ上で擬似的にアプリを動作させるエミュレーターを設置しましょう。最近のブラウザはブラウザ内で様々なエミューレートが可能になっており、完璧な再現は無理なまでも、一定レベル以上の体験を提供することはできる場合が多いです。
ロードに少し時間がかかりますが、アプリをそのままマウスやキーボードで操作できるので、使用感を試すという意味では最高の環境です。無料アプリであれば実際にインストールすれば済むだけなのであまり意味がありませんが、有料のアプリであれば事前にこういったかたちで使用感を試せることは重要です。
もちろん、試してもらえさえすれば購入に結びつく、というぐらいの完成度にアプリを高めてから実行すべき施策ではありますが、有料だけどアプリの質には自信あり、という方は是非試してみてください。さすがにここまではという場合は、課金設計を見直し、フリーミアムモデルを採用するのも有効です。無料版やお試し期間で使い心地を理解してから有料プランへ移行すれば、納得度も高まります。
Point.2 アプリで生活がどう変わるかを3分動画で発信
単純なゲームアプリであればあまり意味がありませんが、生活を便利にしたり、生産性をあげてくれたりするアプリであれば、その使用している様子をムービーにしたためて発信しましょう。
毎日の生活をうつしだすイメージで、日々の生活の中でどのようなタイミングでアプリを立ち上げ、どう使い、どのように生活がハッピーになっていくかをビジュアルに訴えます。動画の中で実際の動作を確認することもできますので、アプリの機能面のイメージも持ってもらえるので一石二鳥です。
動画は作成コストが高いと思われがちですが、最悪の場合、スマートフォンに付属の動画機能でも十分です。できればハイビジョン撮影ができるカメラを用意すべきですが、デジタル一眼カメラを持っている人も増えたのでそれでも良いでしょう。編集ソフトもパソコンに付属しているもので十分な場合が多いですので、ストーリーを練って、実際に試行錯誤してみてください。
また、内部での制作が負担であれば、こういったコマーシャル動画を作成するサービスを提供している会社もあるため、そうしたところに外注してしまうのも一つの考え方として有効でしょう。長時間の動画であれば制作費が鰻登りですが、ある程度までの短い尺の動画であれば、思った以上にコストがかからない場合もあります。
Point.3 パブリシティと掲載実績をしっかりアピール
アプリを作ってからは、そのアプリを拡げるために同じぐらいの努力をしてください。特にメディアと呼ばれるところにはプレスリリースや掲載願いの連絡をするなどして、アプリが紹介されるようにしましょう。
紹介された実績はホームページにどんどんと掲載し、アプリの信頼性や話題性をしっかりとアピールしましょう。特に実績のない会社の場合、どうしてもアプリが怪しく思われる面もあります。掲載実績の掲載はこうした不安払拭の効果もあるのでお勧めです。
大手メディアだけでは掲載率が伸び悩む場合には、そのジャンルの記事を好んで書いているブロガーに声がけするなど、誠実にお願いできる範囲でパブリシティ効果を高める活動を行うのも良いでしょう。絨毯爆撃のように一方的にプレスリリースを送りつけるのはあまり効果的でない場合も多いため、あくまで誠実にコミュニケーションできる範囲での行動をおすすめします。こうした地道な努力ができるかどうが、初速や、その後の拡大の礎になりますので計画を立てて確実に実行してみてください。
日々改善はアプリと同じ
アプリも一度作ったら終わりではありません。思わぬバグがあったり、ユーザーの要望があったりと、アップデートを繰り返していく必要があります。それはホームページも同様です。作りっぱなしではなく、アプリの成長と共にホームページも進化していく、そんなイメージが理想です。魅力を的確に発信し続けるためにも、拡げる努力を怠らないでください。