無くてはならない存在
学習塾に通うことが当たり前の世の中になってきました。学区によっては、ほぼ全員の生徒が学習塾にも通っているという地域も珍しくないのではないのでしょうか。それほどまでに学習塾が浸透し、また、必要とされています。
大きな設備投資もいらず、頭一つではじめられる学習塾は、独立開業の人気のビジネスの一つです。超大手が次々に教室を開校する一方で、新規参入組も地元密着でがんばっているという状況でしょうか。先生のスキルに非常に左右されるため、一定の規模で評判の良い小規模塾も多く存在しています。一方で大手塾は広告宣伝も洗練されており、入塾テストをからめた施策を非常に効果的にうってきます。チラシ投函も積極的なのはどこの地域も同じかもしれません。
今回のテーマは、こうした学習塾・進学塾・補習塾のホームページ制作とその管理システムについてです。どういったホームページにすれば、将来の生徒候補や保護者の方々にアピールすることができるのか、いくつかのポイントで整理してみましょう。
Point.1 生徒の声を充実
学習塾のホームページのコンテンツは、ある程度どこも似通ってしまいます。同じビジネスを展開していて、同じ地域、同じような教え方をする以上、仕方のないことですが、ここで差異化するためのコンテンツが生徒の声だと思います。
可能であれば実名や写真を掲載して、その子がどういった経緯でその学習塾に通うようになり、通った結果どういう風になったのかを事細かく書くようにしてください。同じような校区の場合、一人の生徒の声が、同じような状況にある生徒の心に響きます。その響きがその塾に通おうという気持ちにさせるのではないでしょうか。これは、保護者の方にとっても同様です。
また、可能であれば保護者の方向けのページをもうけ、保護者の方の声も掲載しましょう。生徒視点では塾としての楽しさなどが中心になりますが、保護者の声は、費用や通わせる手間など、現実的な視点も入ってくるため、読み手にとって有益な情報になります。親側へのサポートの質もインタビューというかたちでアピールできます。新しく塾へ通おうと考えている人にはもちろん、塾を変更しようと考えている人にとっても、自分と同じような生徒・保護者の存在は有効な後押しコンテンツとして機能します。
Point.2 オリジナリティをしっかりアピール
学習塾が一般化するにつれて、保護者もどんどんと賢くなっています。口コミによる評判や、わかりやすい実績がないところは、なかなか新規の生徒さんを集めるのが難しくなっているのではないでしょうか。大手であればあるほど、総数としての実績には華やかな数字が並ぶため、どうしても保守的な意思決定をする家庭が多くなりがちです。そして、一度通塾してしまうと、なかなか塾を変えるというのも行いにくくもあります。
実績は一朝一夕では作れないので、少しでも口コミの種になる仕掛けを施しましょう。たとえばテキストを独自に作成している場合はそれをしっかりアピールするべきでしょうし、テキストを仕入れている場合は、他に独自の取り組みを行っていないかを整理してみましょう。生徒一人一人に最適な対応をしている、というのは大手でも使いがちな謳い文句なだけに、その取り組みの具体性で勝負してください。どういったケースで、どういった対応を行ったかが納得性の高いかたちで伝えることができれば、抽象的な売り文句には出せない説得力が生まれるでしょう。
たとえばそれが簡単な小テストへの取り組みでもいいですし、点数優秀者への表彰制度でもかまいません。また、何かユニークさを出せないかという視点で、新しい仕組みを設けるというアプローチでもかまいません。ホームページに掲載すべきはこうしたアピール材料にすべきです。こうしたネタが、ちょっとした保護者間の会話の種になり得ますので、できるだけ有効な種を仕込めるように頭を悩ませてください。
Point.3 日々の情報を発信
学習塾運営の日常は単調なものかもしれません。ですが、毎日何かしらのネタをひねりだして、ブログで発信するようにしましょう。ちょっとした学習に役立つコツであれば読者は自然と増えていきますし、それが保護者の目にとまったりすればしめたものです。
お昼ご飯に何を食べたか、といったお気楽ネタでもかまいませんが、できれば学習に関係することにしてください。斬新な内容でなくてもかまいません。家庭でできる勉強習慣的なネタでも、家族で取り組める頭の体操なども良いでしょう。ちょっとした練習問題でもかまいません。毎日継続することで検索エンジンからの集客増にもつながります。どういった問題に取り組んで、こういった解き方ができるというものでも良いでしょうし、生徒の典型的なミスパターンと対策を解説するのも良いでしょう。家での過ごし方の工夫など、学習とその周辺に拡がるネタを中心に継続的な発信を心がけてみてください。
コスパの高いマーケティングを
大手の学習塾と比べ、予算も人員も限られる中で戦っていくには、すべての活動のコストパフォーマンスを高めていくしかありません。それはマーケティング施策についても同様でしょう。地道な積み重ねとちょっとした仕掛けで、口コミやアクセスは促進することが可能です。ホームページという手段を最大限に活用して、地域に愛される学習塾を伸ばしていってください。