人類の課題、ダイエット
テクノロジーの進化により、人類が得たのは利便性と快適性でした。その弊害として生み出された超巨大なマーケットが、ダイエット市場ではないでしょうか。直接的なダイエット食品に加えてフィットネスなどの関連市場も含めると、膨大な市場規模を持っています。楽に痩せるのは難しいとみんなが理解はしているものの、それでも少しでも楽をしたいと願うのが人間です。
ダイエット食品も次から次に新しい物が登場し、雑誌からテレビまで、その効果効能をアピールするもので溢れています。それだけに特化した会社も多く、その市場の活発さを物語っているように感じます。人類共通の課題として、市場が盛り上がることはあっても、下火になることがないようにさえ思えます。
今回のテーマは、こうしたダイエット食品の販売サイトやプロモーションシステムについてです。どのようにインターネットを活用すれば売上を伸ばすことができるのか、いくつかのポイントで整理してみましょう。
Point.1 個別商品に最適化
ダイエット食品を総合的に扱うパターンもあると思いますが、特定の商品に特に力を入れて専門的に販売するパターンも多いのではないでしょうか。絞り込むことでよりアピールが明確になります。
販売サイト全体としては多数掲載されていたとしても、ランディングページといったかたちで個別商品に最適化したページを制作するのはお勧めです。コストの兼ね合いはもちろんありますが、最終的な転換率が大きく変わってきますので、予算が許す限り優先順位の高い商品から最適化されたページを制作していきましょう。
年代が違えば、同じダイエット目的でも、響くメッセージが変わってきます。年代や目的にあわせて、ランディングページを細分化すればするほど、全体平均としてのコンバージョン率(CV率)が向上する効果が期待できます。通常のマーケティング戦略で気をつけていることを、ECサイト上でも実現していくイメージです。
Point.2 決済までは画面遷移を徹底削減
通信販売である以上、決済のプロセスは避けて通ることができません。ユーザーにとっては最も負担になるプロセスの一つで、このプロセスをスムーズに通過してもらえるかどうかが、最終的な転換率にも大きな影響を及ぼします。
途中での脱落率を低くするためには、この決済のプロセス自体をできるだけ短く、シンプルにすることに尽きます。注文が終わってから改めてクレジットカード決済画面に遷移するような流れのものよりかは、2,3のステップでカード決済までしっかりと完了してしまうプロセス設計にすべきです。二度目以降はより簡単に決済を完了できるようにするのはもちろん必要です。
一つの画面で情報をたくさん入力することに抵抗がある人がいるかもしれませんが、それはフォームのデザイン・見た目でカバーすることができます。入力必須ではないものについては、初期状態では隠しておいて、必要になってはじめて表示するというのも良いでしょう。導線をシンプルにするとともに、フォームの最適化を行うことでさらに転換率を高めてください。
Point.3 専用アプリでダイエットサポート
これは予算がさらにあれば、の施策になりますが、ダイエット食品の服用や運動の記録などを楽しく行えるスマートフォンアプリを同時にリリースし、購入者に無料提供することでトータルの満足度を高めるアプローチをとることも可能です。
ダイエット食品だけでがんばるよりも、運動とあわせて取り組むことでダイエットの成功確率が高まることは間違いありません。そういった環境整備をアプリの提供というかたちで実現しましょう。運動の動画や情報発信をあわせて行うのも良いでしょう。どれもそのためのリソースを確保しなければなりませんが、商品以外の部分でも勝負していくのであれば検討の価値はあります。
フィットネス系での有名人、インフルエンサーは数多く存在しているので、そうした人たちをアンバサダーとしてコラボレーションし、サービスと商品の両面でアピールしていくのも良いでしょう。
ライフスタイルをサポートへ
ダイエット食品だけ提供していれば良かった時代から、いかにダイエットを実現できる環境を提供できるかが問われる時代に変わってきているように感じます。フィットネスクラブにしても、マンツーマンでトレーナーがつくことで、ある程度「通わないといけない」状況にしてくれるところが人気を集めています。
ダイエットというのは強い意志力が必要です。食品をおいしくして「食べたくなる」ようにする努力も重要ですが、視点を変えて他にも取り組むことがないか考えることも、これからのダイエット食品会社に求められていることのように思います。