健康志向の高まりと新機軸

健康志向の高まりはこの数十年、疑いようのない事実でしょう。成人病の予防のためにも健康増進が叫ばれています。ですが、日本でのフィットネス人口は伸び悩んだままです。各社低価格路線や小型店舗の出店などを行いなんとか市場開拓を行おうと躍起になっていますが、運動自体も多種多様化し、消費者の好みにこたえるのはより難しくなっているように感じます。店舗数の拡大という意味ではいわゆるコンビニジムの普及もあり賑わっているように見えますが、低価格化が進んだだけで、本当に定着していくかはまだなんとも言えない状況ではないでしょうか。

こういった環境下で市場は硬直し停滞しているかと思いきや、巧みな広告宣伝や出店戦略で一気に主要プレイヤーになった例もあります。大手チェーンが幅をきかせる業界ではありますが、やり方次第ではまだまだチャンスがあると言えるのではないでしょうか。働き方の多様化に伴い、なんとか運動したいという需要も高まっています。この状況を好機と捉えて、攻めに転じるべきです。

今回のテーマは、こうしたスポーツクラブや小規模のスタジオ、フィットネス施設のホームページ制作についてです。管理システムについては既に投稿した通りですので、集客のためのホームページというところにフォーカスしてポイントを整理してみたいと思います。

Point.1 インストラクターのタレント化

若いインストラクターというのは、男女問わず人気がでるものです。その人がスタジオプログラムを担当しているなら尚更ではないでしょうか。既に何かしらの方法でタレント化しているところもあると思いますが、それをホームページ上で大々的にいきましょう。

けばけばしい演出をする必要はありませんが、インストラクターの人となりがわかるようにしっかりとホームページ上で紹介しましょう。できればスタッフ紹介欄に掲載して終わりではなく、ブログ等で継続的に露出し、その人の生活をちょっと垣間見せることでさらに親近感が湧くようにします。何もルックスに優れている必要はありません。大切なのはキャラクターと、その人に売り出し方なので、うまく本人の資質に加えて、研修・トレーニングを経て強化していってください。

こういった親近感醸成は見込み客に対しても効果がありますが、既存客に対しても非常に効果的です。話題があると話すきっかけになりますし、インストラクターのファンになってもらえれば継続率が高まるとともに、口コミなどの波及効果も高まります。

全員での導入が難しければ社員インストラクターからはじめるなど、社内での導入の仕方は工夫の余地があります。掲載する写真もきちんとした照明、きちんとした設定のカメラで撮影することで効果が変わってきます。ぬかりなく対応してください。加えて、人気インストラクターもずっといるわけではありません。一人のインストラクターに依存する体制は危険ですので、継続的にタレントを育成していけるような、そんな人材育成、採用の構築もあわせて行うようにしてください。

Point.2 体験イベントの開催とレポート

フィットネスジムは常に見学を受け付けていると思います。とはいえ、やはり見学というのはハードルが高く、見学に来る人はかなりの確率で既に入会を決心している人というのが実状ではないでしょうか。

より多くの検討段階の見込み客の来店を促すことができれば、より多くの入会者を獲得できる可能性があります。見学、というステップの一歩手前にもっと気軽に参加できる体験イベントを企画し、ホームページ上で告知しましょう。

それがサプリメントの講習会でも良いですし、歩き方講座、自宅でのトレーニング講習でもOKです。ジムに通うか検討している人がとっつきやすいイベントであれば何でもよく、その日はジムの利用も無料にしてしまったり、ワンコインで利用できるようにするのも一つです。あわせてカウンセリングなどを受け付けるのも良いと思います。楽しさと気軽さを重視して、できる限りハードルが低くなるように企画してください。流行りのエクササイズグッズの体験会のように、他のサービスや商品と絡めて展開するのも良いかもしれません。

イベントは開催しっぱなしではなく、ホームページ上でその様子を報告します。イベントを通じて知り合いが増えれば入会のモチベーションが高まりますし、イベントの内容が役に立つものであればジムへの信頼度も高まります。

Point.3 トレーニングノウハウを積極発信

フィットネスクラブに興味がある人は何かしらの目的を持っています。たとえばダイエット、たとえば筋トレなどですが、こうした人たちが日常でインターネットで検索する時にはそういった目的を達成するためのノウハウを探すことがあります。こうした導線上に露出することができれば、見込み客との接点を確保することができます。

具体的にはホームページ上にトレーニングのノウハウを写真入りで掲載します。基本的なものからダイエットの効果的なもの、さらには腰痛予防まで、様々なテーマ別に掲載しましょう。さらに動画を撮影し、Youtubeにアップロードし、自社ホームページでも視聴できるようにしましょう。人員が確保できるのであれば、専用のYoutubeチャンネルを作り、定期的にトレーニング動画をアップロードするのも良いと思います。すでにたくさんのトレーング動画があるため、「どう差異化するか」というのは、はじめる際にある程度検討することをおすすめします。

Youtube内でトレーニング動画探している人にもアピールすることができますし、動画の方がわかりやすい場合もあります。情報は出し惜しみせずに積極的に公開することでジムへの信頼性も高まりますし、ちょっとずつでもトレーニング方法目当ての人たちをインターネット上から集客することができます。Youtubeでリーチできる年齢層は今では全年齢といっていいほど多様になってきました。一つの有力な集客チャネルとして継続的に育成していくと良いでしょう。

設備を競うより知恵を競う時代へ

フィットネスクラブは施設、設備産業の代表格のような存在でした。サウナはあるのか、プールはあるのか、そういった設備の豪華さだけで競われていた時代は変化してきているように思います。

今でもそういった設備は重要なポイントですが、限られた設備でも勝てないわけではありません。自分達のリソースの中でどうやってアピールし、お客様に満足してもらい、結果をだしてもらうか、このことに知恵を使う時代になってきたと思います。この知恵を競いあう時代に、インターネットという手段を徹底的に活用して立ち向かってみてください。

開発スタッフのコメント
フィットネスジムに通おうかと思ったときに、選んでもらえる状態にしておくことはとても大切です。しっかりとしたホームページがあるだけでも効果的ですが、実際に体験し、入会し、継続してもらうのはなかなか簡単なことではありません。設備面もそうですが、持っている資産を効果的にアピールし、スタッフをタレント化しアピールすることで、月額費用だけでない土俵での勝負につながるのではないでしょうか。