ブランド価値をしっかりと高める
今も昔も百貨店の主役の一つは化粧品/コスメ売り場ではないでしょうか。休日ともなればたくさんの女性がメイクアップしてもらっている姿を見ることができます。品質はもちろん、イメージもとても大切なビジネスなだけに、各社イメージUPと広告手段には投資を惜しんでいません。
こうした化粧品業界ですが、口コミサイトの台頭により、百貨店には並ばないような小規模ブランドにもチャンスがでてきました。口コミで評価が高ければ、たとえ無名で百貨店にお店をだしていなくても直接お客様に販売することができるようになっています。よりニッチなブランドがどんどんと登場し、非常に業界全体に新しい活気が生まれてきているように感じます。情報発信の手段も多様化し、工夫次第で大手ブランドと対等に戦える場面も増えてきました。まさに、マーケティングの総合力で勝負が決まる時代になったとも言えます。
今回のテーマは、こうした化粧品/コスメブランドのホームページ制作についてです。どういった内容や機能を実装すれば、ビジネス拡大に貢献するものができあがるのか、いくつかのポイントで整理してみましょう。
Point.1 イメージ重視でもWordpress
化粧品/コスメブランドのホームページとなると、イメージ中心で動きのあるものにしたいと思われる方も多いと思います。パソコンやスマートフォン両方で快適に閲覧できる物である限りそうした方向性自体は間違っていないと思います。
こうした場合のコンテンツ管理をどうするかが悩ましいところですが、コスト低減のためにもWordpressを採用してみてください。どうしても静的なページ構築なイメージがありますが、内部構造を工夫することで、そういったデザインの違うページが混在するページにも対応することができます。
たとえば化粧品のブランドごとにベースとなるデザインを変更したい場合等も、Wordpressのテンプレートを複数使い分けてページを制作することで対応可能です。柔軟性の高さはぴかいちですので、通常のホームページ制作と同じ自由度を持ちながら、その後の維持管理が一元化されることによるメリットを享受することができます。
もし、まったくコンテンツを更新しないという場合には、スタティックサイトジェネレーター(SSG)を筆頭に他の選択肢も検討できます。速度面やセキュリティ面など、Wordpressと比べていくつかのメリットがあります。ある程度の中長期を見据えて最適なプラットフォームを選択しましょう。
Point.2 レスポンシブ対応で動きもあきらめない
今の時代はパソコンの画面を想定するだけでは不十分になってきました。スマートフォンやタブレットなど、画面のサイズが違うものでも快適に閲覧できるように配慮する必要があります。さすがにスマートフォンで見にくいものは減ってきましたが、デザインや画像、動画が最適化されているかと言えば、まだまだなところが多いのも事実です。
こうした対応の一つのアプローチとして、画面サイズにあわせて内容や見た目を変化させるレスポンシブデザインというものがありますが、パソコンサイトで使っているような動きと共存させることも可能です。動画表現をするにしても、端末に関係なく、狙った通りの表示ができないと意味がありません。
画面サイズの制約から、全く同じ視覚効果ではなく、違う効果を採用した方が効果がある場合もありますので、それぞれの画面サイズにあわせたデザインを検討した上で導入することをお勧めします。お客様が使用している端末にあわせてユーザー体験を設計できるので、より強く、より的確にブランドイメージを伝えることが可能になります。
Point.3 ニュースレター機能を組み込み
化粧品ブランドにとどまらず、かもしれませんが、ブランドのファンになってもらうことがホームページで発信する上での大きな目的になると思います。ホームページの情報の質を高めることも重要ですが、継続的にコミュニケーションをとっていくための導線整備もしっかりと行いましょう。
そのときには興味がなかった顧客候補にも、定期的に情報を発信できる接点を確保しておくことで、後々のプロモーションの効果が高まります。
新商品の発売やイベント情報など、ブランドとして定期的にお知らせすることも多いと思います。こうした情報をニュースレターとして発信し、一つのマーケティング手段として確立しましょう。Wordpressにニュースレター機能を統合するのもお勧めですし、外部のメール配信サービスを利用することも有効です。方法は問いませんが、まだまだ主力のメールという接点を取りこぼさないようにします。また、FacebookやX(旧Twitter)に公式アカウントがある場合も、アイコン設置や誘導リンクをつけるなどして存在をアピールしておきましょう。ソーシャルメディアでのフォロー等との相乗効果を図りましょう。
素材にこだわるのは商品と同じ
化粧品ブランドであれば、使用する素材に関して並々ならぬこだわりがあると思います。ホームページも同様の態度で臨んでください。イメージ形成において、写真素材が持つインパクトは大きいものがあります。化粧品ブランドであればなおさらです。
高品質な素材と効率的な管理システム。この両輪の上に発信力を持ったホームページを構築し、ブランド価値をどんどんと高めていってください。