競合ひしめく激戦区
コンビニエンスストアという業態が躍進したように、ドラッグストアという業態も大きく躍進しました。病院近くの調剤薬局のように純然たる薬局も存在していますが、都市部にある薬局とドラッグストアとの垣根はどんどんと無くなってきているように思います。
薬から日用品までカバーする力強い味方として私たちの生活になくてはならないものになったドラッグストアですが、ふと市場環境に目をやると、ホームセンターやコンビニエンスストア、スーパーマーケットといったジャンルをまたいだ競争環境の中でしのぎを削っています。この競争は今後も激化することが予想されます。安さはもちろん、品揃えでの競争など、どんどんと激化する一方です。
今回のテーマは、こうしたドラッグストア/薬局チェーンのWEBサイト制作と管理システム構築についてです。どのようなコンテンツや機能を用意すればユーザーにもスタッフにも使いやすいものにできるのか、いくつかのポイントで整理してみましょう。
Point.1 Wordpressとプラグイン活用で低コスト構築
ドラッグストア/薬局チェーンのWEBサイトの場合、主要な機能は店舗検索やキャンペーン告知、商品紹介といった機能になると思います。これに加えて会社概要や採用情報といったものが加わるイメージでしょうか。
オンラインショッピング機能を実装するのでない限り、Wordpressをベースにしたサイト構築で問題ありません。少し特殊な機能要望も、既存のプラグインを利用することで実現する場合も多いですし、必要であれば独自機能を上乗せすることも比較的容易に可能です。文字サイズやデザインは世代にかかわらず見やすいものにし、あくまでユーザーフレンドリーを第一に考えるべきです。
更新を担当するスタッフにも使いやすいようになっていますので、導入後の更新を自分達で行いたいと考えている企業様にもお勧めできます。編集を担当するスタッフを複数人置くこともできるので、店舗単位で担当者を決めた運用にも対応しています。より高度なことをするのであれば独自の管理システム構築も視野に入ってきますが、まずはWordpressベースではじめてみる、というのが現実的な場合が多いでしょう。
Point.2 店舗検索を直感的かつ情報充実
近くのお店を探したいという場合に、何度も何度もクリックしなければならなかったり、たくさんある一覧の中から探さないといけないとなるとものすごく手間です。店舗検索機能の使い勝手は徹底的に追求しましょう。店舗数が少なくても意味がありますし、店舗数が多いのであれば尚更です。
店舗の位置を頼りにGoogleマップで探す機能や、郵便番号で探す機能、さらには検索窓に住所を入れていくと自動補完で候補が表示される機能など、ユーザーの利便性を高める手段はたくさんあります。この中で自社の客層やサイト全体の構成を踏まえて判断してください。
店舗の情報はしっかり充実させてください。たまに、とりあえず登録しただけのような店舗一覧を見かけますがもったいなさ過ぎます。写真を豊富に、また、その店舗の特色が伝わるような情報提供に地道に取り組むべきです。取り扱いサービスが店舗ごとに異なるような場合には、何にそのお店が対応しているかを一目でわかるように情報整理を行うべきです。無用な問い合わせを減らすことにもつながりますし、そうしたサービスの存在アピールにもつながるでしょう。
Point.3 キャンペーンクーポン管理を簡単に
せっかくのWEBサイトも、それ自体に独自の魅力がないとなかなかアクセスされません。店舗情報が掲載されているだけでも価値はありますが、インターネットの活用という意味では初期レベルの活用法です。
店舗との連携がとれるのであれば、インターネット限定のクーポンを掲載するのも一つです。WEBサイトに訪問してきた人には誰でも利用できるようにするのも一つですし、メールマガジン購読者にのみ秘密のURLを配信するという運用も一つです。レジでの運用に気をつける必要はありますが、うまく特典を展開できるようになると、インターネット上のマーケテイング施策がうちやすくなります。
クーポンの生成や掲載までに手間がかかるようであれば更新担当のスタッフの負担が増えますので、うまく日付や金額などの変動部分とデザイン部分をわけて構築し、Wordpress上で数字を編集するだけで内容更新をできるようにしましょう。また、掲載のオン/オフも同様に行えるようにし、出来る限りWordpress上で全てが完結するようにします。こうすることでパソコン画面がウィンドウで一杯になることが避けられますし、マニュアル化やミス防止の観点からも効率的になります。
印刷する手間を顧客に押し付けると利用率が下がるので、スマートフォンで画面を表示するだけでOK、といった割り切った運用にするのも良いでしょう。
レベルアップしていくWEBサイトへ
WEBサイトというのは必ずしも最初から完璧である必要はないと思います。必要とされる機能やコンテンツにあわせて小さくスタートし、攻める段階がきたときにまた新しいかたちを模索すればよいのではないでしょうか。
WordPressを活用したWEBサイト制作はこうしたスモールスタートに向いています。まずは基本をおさえながらインターネットの活用を進め、さらに次のステップを企画するという方向で検討してみてください。