サッカー中年の味方
サッカーブームを追い風に、今やすっかり市民権を得たフットサル。まだまだどこでも、というわけにはいきませんが、都市部のビルの上や郊外のコートなど、フットサルコートの数は確実に増えてきています。テニスコートも今まで多かったイメージですが、それに次ぐ勢いでフットサルコートがオープンしている印象です。
ビルのオーナーが単独で展開している形態からチェーン展開を行っているところまで、その運営形態も様々です。最近ではフィットネスクラブの中に併設されている場合もあり、その競技人口の裾野の広さを感じさせてくれます。まだまだサッカー人気は衰える気配はないですし、それにともなってフットサルコートの需要も安定的に推移することが予想されます。
今回のテーマはこうしたフットサルコートの予約管理システムについてです。典型的な施設ビジネスなだけに効率的かつ正確な予約管理が求められます。どういったポイントに気を付けてシステムを構築すれば、運営側も利用者側も満足できるシステムになるのか整理してみましょう。
Point.1 予約は端末を選ばずに簡単に
フットサルコートの予約受付を電話のみで行っていては人件費ばかりがかさみます。原則、インターネットからの予約にし、スタッフの対応コストを削減しましょう。一方で、インターネット予約の使い勝手には徹底的にはこだわります。
スマートフォンからの使い勝手を考えて最適化するのはもちろん、利用者毎にマイページを設け、定期的な予約を簡単に設定できたり、過去の利用履歴を簡単に確認できたりするようにしましょう。パソコンからもスマートフォンからも両方に対応するレスポンシブデザインを採用し、コストを浮かせながら両方への対応を実現するのがお勧めです。
さらに踏み込むのであれば、電話や受付カウンターでの予約対応は一切廃止し、すべてをインターネットで行うのも良いでしょう。スタッフの手間が減り、情報集約も同時に行えますのでメリットも多くあります。利用ユーザー層はITリテラシーが低い世代ではないので、現実的な選択肢なるでしょう。チェックインのような受付処理も専用端末やインターネットを通じて行えるようにすると、さらに省力化が進みます。
Point.2 事前決済を導入し割り引き設定も
金銭のやり取りは釣り銭の準備やレジ閉め作業など、運営側のコストを高めます。こうした金銭収受に関連する業務を無くすため、インターネットからの予約の際に決済を行えるようにしましょう。どうしても現金のやりとりを無くせない事情がない限り、どうやったら実現できるか、という視点で是非検討してください。
予約時に決済を必須にするか、予約と決済を別にし、決済完了時に初めて予約が確定するようにするかは運営側の方針次第でどちらでも対応可能です。事前決済にすることで予約に対するハードルは高まりますが、ドタキャンの率は確実に下がりますし、代金回収を確実に行えるというメリットがあります。
クレジットカードを導入した場合、どうしても数%の手数料が発生してしまいますが、中小規模でも3%台の手数料で大手クレジットカードに対応することも可能です。手数料以上のプラスがあると思いますので導入をお勧めします。フットサルはその性質上 一見さんの利用というのは少ないはずなので、こうした抜本的な決済手段の単純化も行いやすいと思います。
また、積極的に事前決済を推していくのであれば、事前決済割のようなプロモーションを展開しましょう。具体的なインセンティブを提供することで、事前決済に対するモチベーション低下をくいとめることができます。
Point.3 グループ管理機能で連絡を簡単に
フットサルコートを予約するのはたいてい幹事役となっている人です。こうした人は全体へ連絡する役割を兼ねていることも多く、面倒な作業が多い役回りです。こうした幹事役の負担を少しでも減らすべく、システムに簡単なグループウェアのような機能を実装しましょう。
あらかじめ連絡先を登録しておくことで、場所や日時、費用といったことを一斉配信できる機能を提供します。また、出欠確認をとることができる機能も実装し、より簡単に集まってフットサルを楽しめる環境を提供します。こうすることで出欠確認を筆頭とした幹事役の手間を軽減することができ、一番のステークホルダーである幹事役のハートを掴むことにつながります。幹事にとって楽で便利であれば、競合に流れるのを防止できたり、継続的に利用し続けてもらえる確率が高まるのは言うまでもありません。
皆で集まるための準備にかかるストレスを軽減することができれば、頻度高くフットサル会が開催されることにつながります。幹事役の負担を軽減することで、リピート率、リピート頻度共に高めましょう。
攻めの経営の基盤に
予約管理システムはクラウド上に構築するため、複数の店舗で共通利用することも可能です。店舗ごとに余分なライセンス料を払う必要はありません。店舗間でログイン情報の共通利用も可能なため、利用者の利便性はどんどんと高まります。
こうしたスケールメリットを享受できることも独自システムの良さの一つです。今のこの波に乗っかり攻めるためにも、システムという武器を最大限に活用してみてください。