ESの向上を目指して

Customer Satisfactionの略であるCSはビジネス用語として認知されていますが、同様の概念にEmployee Satisfaction、通称ESというものがあります。会社にとって重要である社員(従業員)の満足度を高めることが会社の競争力につながると考え、ES向上を目指している会社が多く存在しています。

ES向上といっても、基本のアプローチは他のビジネス課題に取り組む際と変わりません。あるべき姿を設定し、現状を調査し、改善策を構築・実施し、結果をレビューしていく。この流れの中で重要になってくるのが現状の調査です。人事部の感覚だけで何となく現状分析をするのは意味がありませんし、数人を抽出して調査するだけでは母数として十分ではありません。ESの調査では全社員を対象にすべきです。

今回のテーマは、こうしたES向上のための現状調査に役立つ従業員/社員意識調査ツールのシステムについてです。どのようなかたちでシステムを構築すれば有用な情報を収集することができるのか、いくつかのポイントに分けて整理してみましょう。

Point.1 個人は特定せずに重複回答を防止

正確な調査のためには、匿名性を担保することが重要です。回答をしたのが誰かがわかるシステムだと、本音の回答は引き出せません。一方で、完全に何も記録しないと、同一人物が複数の回答を行えてしまい、情報の正確性に問題がでてきます。

そこで回答用に個別IDを発行し、そのIDでの回答は一回しかできないようにします。総発行IDと回答数がイコールになった時点が全員の回答が終了した段階ですので、全体数の進捗は追うことができます。個別IDは固有の数字なので、システム上で重複回答を簡単に防止することができます。

社員の中に個別ID自体が各人と紐づけられているのではないかという不安がある場合は、個別IDが書かれた紙を抽選のようなかたちでランダムに引き抜いていくかたちでもいいでしょう。大切なのは実施形式を十分に信頼し、本音の回答をしてもらうことです。運用面での工夫とあわせて実施しましょう。

Point.2 隙間時間に回答できるようスマホ対応

会社にほとんどいない営業社員にとって、パソコンでしか調査に回答できないのは結構な苦痛です。また、業務時間中はタスクに追われ、なかなか回答する時間がないという社員も多いことでしょう。

こうした状況でも社員が回答しやすくするよう、スマートフォンでも回答が行えるように最適化します。ちょっとした息抜きの時間に回答したり、社員同士での雑談の中で思い出したときにその場で回答したりすることができ、回答率や回答が集まるスピードがあがることが予想されます。できる限り回答側の負担を軽減する工夫は積極的に行いましょう。

Point.3 自動集計、自動分析で経営資料化

回答結果は集計可能な数字データと、テキストで集まる自由入力データとにわけられます。一回限りの調査項目であれば意味はありませんが、定点観測的に同じものを何度も実施する場合は、分析作業や資料化もシステム化してしまいましょう。

データをエクセルに貼り付けて処理するのもありですが、担当者の負担になりますし、数年後も同じ担当者である保証はありません。長期にわたり安定して同じ分析を行うためには、システム化してしまい、自動化するのが一番です。会議用の資料化までシステムがサポートすることで、調査集計から改善策考案までのサイクルを早めましょう。

大切なのは向き合うこと

ES向上のための調査は、すべての始まりに過ぎません。本当に大切なのは、事実と向き合うこと。調査結果を活かすも殺すも経営陣次第です。また、会社をあげて取り組めばES向上のみならず業績向上にもつながるものだと思います。大勢いる社員一人一人と向き合うための手段として、従業員意識調査システムを活用してみてください。

開発スタッフのコメント
個人を特定できないように、といっても様々なレベルがあります。無記名回答だったとしても、アクセスログや端末の情報がわかれば、究極的には誰が回答したかを導き出すことはできるかもしれません。匿名性を追求するのであれば、一連の調査というかたまりではなく回答単位に分割して保存したり、アクセスログ自体もマスク処理をしたりする等も可能です。どのレベルまで必要かによりますが、他にも運用上の工夫も重ねて行うことも可能でしょう。