マイホームを実現する仕事

都心部を中心に、マンション暮らしというライフスタイルが一般化してきました。この先も都心回帰の動きにあわせてますます加速しそうです。その一方で、マイホームを戸建てでという需要も依然として堅調です。二世帯住宅としてリフォームしたり、建築家と話し合いながら注文住宅を建てたりと、予算や目的にあわせてマイホームの実現方法は様々のようです。

大々的にテレビコマーシャルや雑誌広告などを展開する大手のハウスメーカーと違い、地域に密着しながら注文住宅やリフォームを手がけている会社や工務店は自前のWEBサイトでの情報発信が重要であることは言うまでもありません。チラシやビラで呼び込んだ見込み客が最終的に依頼をしてくれるかどうかは、WEBサイトの出来映えにかかっているといっても過言ではないのではないでしょうか。

実際に、WEBサイトと一言で言っても、その力の入れ具合は業者次第で非常に差があります。お客様を巻き込んでしっかりと作り込んでいるものから、最低限の情報だけをのせてほったらかされているものまで様々です。中にはソーシャルメディアに全振りしてしまって、Youtubeを中心に集客しているといった例もあるでしょう。

今回のテーマは、こうした地域密着の会社/工務店のWEBサイト(ホームページ)についてです。どういったかたちで管理システムを構築し、コンテンツを作っていくべきかいくつかのポイントで整理してみましょう。

Point.1 Wordpressを土台にして構築しコスト削減

注文住宅やリフォームを手がける会社のWEBサイトの場合、複雑な機能は不要です。情報発信がメインになるため、適切にコンテンツを管理できるシステムであれば事足ります。そこでWordpressをベースにすることでコストカットと納期短縮を狙います。機能よりもしっかりとしたコンテンツが重要なのは言うまでもありません。

また、お問い合わせや見積もり依頼といった機能はプラグインを活用するか独自に実装することで実現します。あとはどこまで付加機能を求めるかですが、おおよそのことはWordpressのカスタマイズとJavascriptの利用によって実現可能ですので、大きな問題にはならないと思います。将来的な展開も考えて主流の技術選定を行っておくことで、未来にリニューアルを検討するときにもとりうる手段が多くなります。

Point.2 施工事例はギャラリー表示で美しく

注文住宅やリフォームは、夢を売ることが重要です。完成イメージや施工事例を眺めながら思わずうっとりしてしまうぐらい、イメージ提案の質にはこだわるべきです。イメージのみならず、動画やパノラマ撮影、さらにはドローンを使った空撮まで、やり方はいくつもあります。

そこで、施工事例のページを中核コンテンツとして位置づけ、徹底的に強化しましょう。画像の質や雰囲気にこだわるのはもちろん、その見せ方もできる限り大きく、印象的になるようにします。自社のスタッフの撮影で十分であれば良いですが、自社にカメラに詳しいスタッフがおらず、写真のクオリティがなかなか高まらない場合には外部のカメラマンを利用するというのも選択肢の一つです。

たくさんの写真をストレス無く楽しめるギャラリーページを作ろうと思うと、普通はHTMLの知識が必要になってしまいます。そこで予め特定のルールにのっとって画像をアップロードすれば自動的にギャラリーサイトになるようにテンプレート設定を行うことで、現場のスタッフの負担を低減しながら魅力的な施工事例ページを作りましょう。

Point.3 スタッフブログも併設し安心感訴求

WordPressは元来、ブログを作成するためのソフトウェアです。その特性を活かしてスタッフブログを開設します。スタッフはそれぞれイラストや写真をアイコン化し、誰がどのような内容を書いたかを明確にすると共に親近感を醸成します。とはいえ、あまりに内容が短かったり、まったく家造りに関係ないことばかりが続くようであれば、運用体制を調整したほうが賢明でしょう。全スタッフが書くのが理想的ではありますが、必ずしも全員である必要もありません。内容の質が担保できる体制を模索してみてください。

可能であれば毎日何かしらの発信があるのがベストですが、難しいようであればスタッフの持ち回りである程度の頻度で更新されるように運用上の工夫を行います。さらにスタッフ紹介ページから直接該当のスタッフのブログ記事に移動できたり、最新の記事を表示したりして、WEBサイト内を訪問者がスムーズに移動しコンテンツを楽しめるように配慮しましょう。内容はできれば専門的なことに触れることが理想ではありますが、難しければ地域密着のコンテンツを混ぜていくなど、現実的に運用していける範囲で最大限のラインを目指してみてください。

会う前の第一印象形成

第一印象というのはとても重要なことは今更説明の必要がないぐらいだと思います。インターネットが普及した今、その第一印象はWEBサイトで決まる時代が来ていると言えると思います。

来店前にいかに良い印象を形成できるか、そのことにしっかりと注力して改善を続けていくことがこれから当たり前のように求められることだと思います。しっかりとした土台の上に、他社に負けないWEBサイトを作り上げていってください。

開発スタッフのコメント
一戸建て信仰の強い日本でしたが、都市部への回帰によりマンション人気が高まり、また、建売主体の事業モデルが活発なため、注文住宅はどうしても啓蒙からのスタートになりがちです。質のこだわりをきちんと伝えるには、WEBサイトの質も高くなければいけません。どうしてもマンション販売サイトや大手の建売サイトに比べると貧弱になりがちなので、注文住宅だからこそしっかりとWEBサイトにこだわるという覚悟が必要だと思います。