Chatworkを用いた開発体制の構築
国内では高いシェアを誇るコミュニケーションツールであるChatwork。ビジネス向けの機能が充実している一方で、昨今のGitHubやBitbucketに代表される開発ツールとの連動性は決して高いとは言えませんでした。プロジェクトの関係者へのコミュニケーション精度と効率を高めるため、Chatwork APIを活用したBOT開発がスタートしました。
Chatworkの良さを活かしたシステム設計
通常、BOTの導入には特別な知識が必要になるものですが、複雑なユーザー登録や設定を不要にし、Chatworkを普段使う動作だけですべてが完結するように構築。コンタクトを追加し、グループチャットに追加・削除するだけで、BOTの利用開始と停止が行えるようにしました。
徹底的な自動化と秘匿化
情報流出やプライバシーの問題がつきまとう昨今、サービスの性質を考え、人が介在せずに、内容も秘匿化されるように細部までこだわりました。具体的には、APIで提供されていない機能はブラウザをエミュレートする機能を活用し自動化。人が全く介在せずに運用できる体制を構築しました。また、アプリケーションのログはもちろん、サーバーのログやデータベースの削除、通信の暗号化を含め、BOTが通知した内容は一切残らないように設計しています。
通知対象の拡張も可能な設計
BOTの公開時には、GitHubやBitbucketのイベントに加え、メールを特定のメールアドレスに転送することでメール通知にも対応しています。今後、同様のWebhookを利用できるサービスを追加していけるよう、拡張可能な設計を施しました。また、システムと公式サイトのサーバーを物理的にわけるなど、運用上の工夫も行っています。
こういったお悩みをお持ちであればご相談ください
LINE通知を追加したい
日本のスマートフォンにおけるコミュニケーションツールとして、圧倒的な地位を占めるLINE。このLINEを自社のサービスに活用することで、付加価値を高めたいとお考えの方も多いのではないでしょうか。公式アカウントをフォローしてもらうようなライトな施策から、LINEのAPIを活用した高機能な連携まで、多種多様なアプローチが可能です。開発者向けの情報もますます充実しており、多くの会社がLINEを用いた機能開発に力を入れています。その結果、ますますLINEを中心としたコミュニティが活性化しているという好循環が起こっています。
ユーザーとのやりとりが発生するような業態であれば、その連絡をLINEに対して送信することもできますし、ユーザーとのやりとりをシステムが代わりに行うことも可能です。顧客サポートの軽度なものをBotやAiと呼ばれるものに委ねることはますます一般化してきていますし、様々な角度から業務効率を高めることもできるでしょう。
ただの連絡手段のみならず、マーケティングツールとしても活用可能なLINEは、アイデア次第で非常に有用なツールです。自社のサービスやシステムにLINEとの連携機能を組み込むことで顧客のサービス体験が高まる場合には積極的に検討すべきです。自社のサービスにLINE連携を組み込むことでどういったコミュニケーションが可能になるか、是非検討してみてください。
Slack、Teams通知を追加したい
事例内で紹介したChatwork以外にも、同種のビジネスチャットサービスであるSlackやMicrosoft Teamsとも連携することが可能です。Slackは豊富なインテグレーション機能が用意されていることと、利用されている方々のITリテラシーが高い傾向があるためそこまでの重要性はないかもしれませんが、そういった方々向けにサービスを提供されている方にとっては、Slackへ通知を送信できることは非常に意味があります。TeamsにしてもMicrosoftのブランド力によりシェアが高く、利用者数という意味では無視することはできません。
いずれのサービスも連携するためのAPIが非常に整備されているため、かなりの自由度で通知を投稿することができます。業務フローの中に組み込んでみたり、顧客サポートのフローに組み込んでみたりと、発想次第でおもしろい使い方ができると思います。競合他社が実現できていることは間違いなく同様に実現できますので、「ここと同じようなことがしたい」という考え方でも問題ありません。今後はますます、こうしたチャットツールとの連携を前提にサービスを探す潜在顧客が増えることが予想されます。BtoBのサービスであれば、なおさら対応が求められる機会が増えるでしょう。
会社横断的にこういったチャットツールを導入する企業も増えているだけに、自社内、または顧客とのコミュニケーション改善、効率化に資する使い方ができないか、アイデア出しをしてみることをお勧めします。
メールを基に処理を行いたい
チャットツールの普及と矛盾する部分もありますが、メールは依然として重要なコミュニケーションツールです。とはいえ、メールを旧来ながらのメールソフト、WEBメールで管理するシーンは段々と減り、顧客サポートであれば専用のツール、受注メールであればネットショップ管理ツールといった具合に、メールを何かしらのツールに取り込むことで業務効率を高めるアプローチも増えていると思います。
テキスト情報であるメールを適切に解析し取り込む。メールの内容にあわせて処理を分岐させて実行する。こうした少々複雑な仕組みも、システムが介在することで安定的かつ正確に実行が可能です。人でやるとミスが起こりやすかったり、膨大な時間が必要になったりすることこそシステムが効果を発揮すると言えます。もちろん、前提としているメール書式に変更があると受け手であるシステム側のプログラムも調整する必要はありますが、そうした調整も柔軟に行えるようにしておくことで大きな問題にはならないことがほとんどです。
現在の業務や顧客サポートの効率に不満を感じているとしたら、メールを起点に業務を自動化できないかを考えるチャンスです。全てを自動化できなくとも、半分を自動化できるだけでも大きく改善する場合もあります。
当社では、独自BOTの開発や、BOTを活用したビジネス展開まで、パートナー企業としての支援が可能です。ご相談はもちろん無料ですのでお気軽にお問い合わせください。