情報が溢れる時代

いつの時代も使われるフレーズ、「健康ブーム」。もはやブームとは呼べないぐらいに定着してしまった健康志向ですが、この動きはこれからも加速し続ける様相を呈しています。高齢化が進んでいることもありますが、様々な情報が飛び交うようになったのも影響を与えているように感じます。

サプリメントやフィットネスなどに加えて、医療機器や健康器具を販売する会社にとっても大きなチャンスが到来しています。そして同時に、過当競争によるせめぎあいが激化している時代とも言えます。家庭用としての需要も大きくなってきているため、販売チャンネルの多様化も求められています。

インターネット上で様々な情報が飛び交う今、ホームページ施策を通じて、どのようなマーケティングを行っていくべきか、いくつかのポイントで整理してみましょう。

Point.1 文字やデータにとどまらない視覚アピールを

健康器具、とりわけ管理医療機器に代表されるエビデンス重視の機器にとっては、データを見せることがとても重要なのは言うまでもありません。ただ、データさえ見せれば良いということで、無味乾燥な表データだけをPDFで用意し、あとはひたすら文字だけでアピールをしているホームページがあるのも事実です。これではもったいなさ過ぎます。

効果がしっかりしていて、データがしっかりしているからこそ、それを視覚的にリッチに伝える努力をしましょう。同じグラフでも、ワードやエクセルで作ったグラフとグラフィックソフトでデザインしたグラフでは、相手に与える印象も変わります。Before/Afterなど、わかりやすく示すことが重要です。とりあえず資料請求に誘導するのは、完全に法人相手であれば良いのかもしれませんが、一般ユーザーにとっては、さらにいえば法人相手であっても悪手でしかありません。商品の魅力を十分に伝えられるよう、資料請求に関係なくホームページ上でプレゼンテーションが完了するような情報を整えるべきです。

誠実さや真面目さをアピールすることと、視覚的に訴えることは共存します。社風だとかイメージじゃないとかの理由をつける前に、読み手にとって最もよい情報提供のスタイルは何かを考えてみてください。

Point.2 素材データの充実を

機器の発売時のプレスリリース配信の際には、取材用の画像を用意するところも多いと思います。ただ、それっきりになりがちなので、ここは画像素材の充実に力を入れてみてください。

何も特別なことをする必要はなく、自社製品をきれいに撮影した画像をホームページ上で公開するだけです。アングルを工夫したり、生活の中の設置シーンを再現したりと、そのままメディアやショップで使えそうな写真になるように工夫してみてください。医療機器となると機器だけが写った写真が多いだけに、シーン提案の写真は非常に映えます。

写真のとり方で高級感がずっと増すので、プロに依頼したり、きちんとした環境で撮影したりすべきでしょう。一度撮影すればずっと使えるだけに、写真のクオリティにはこだわればこだわるほどメリットが大きくなります。卸先にも提供することで、小売店での見栄えも格段にレベルアップするので、その波及効果はあなどれないものがあります。

Point.3 使われていることを継続発信

本当に色々な医療機器がある中で、「この機器は効果があるのだろうか」というのは訪問者が必ず疑問に思うポイントです。それを払拭するのが納入実績ですが、ここもその納入先だけを掲載して終わりというところが多くあります。ここを、できる限り充実した顔の見える納入実績にしていくことが重要です。

管理医療機器であればクリニック等がお客様の中心になると思いますので、その担当者と営業担当の写真に加えて、納入後の感想をインタビューで聞けると最高です。担当者や納品先の顔が見えるのみならず、同業者の目線での効果がイメージできるので、これ以上にアピールできるコンテンツはありません。納品先が顔出しを嫌がるようであれば、文字だけでも良いのですが、双方にとって宣伝になる機会なので、しっかりと説明をし、お願いをしてみてください。

そこまでは機器の性質や納入先の事情で無理な場合も、どういった用途で購入され、その後どういった効果、評判を得ているか、などの情報だけでも提供してもらえるようにしてください。本当に納品され利用されているんだという信憑性を高める効果もありますし、自分達が声高にアピールするよりも、第三者の評価として受け止められるので効果は抜群です。

活路は細部にある

医療機器としての性質が強まれば強まるほど、法律面での制限が強くなり、なかなか思うような情報発信ができないのは事実です。ただ、見せ方や情報の中身、構成など、細部にこだわることで、大きく差異化することは十分に可能です。

法令の制限は同業他社も同じなので、ある意味チャンスでもあります。細部にこだわり、よく練られたホームページを構築することで、機器の魅力を正しく伝え、さらなる販売促進につなげてみてください。

開発スタッフのコメント
業者向けのカタログありきの販売であったり、問屋を通じての販売が中心だったりして、なかなかホームページへの投資が進んでこなかった業界ですが、より魅力的なホームページの比率は確実に高まっています。直接的に素早く情報収集する際に公式サイトの存在はとても重要です。未来の顧客が今日も見ているかもしれないという意識で、ホームページの質も、情報の量も積極的に積みましていくことをおすすめします。